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【タイ】山奥のお寺で瞑想修行!体験レポート!

日本人だけでなく世界中からバックパッカーが訪れるアジアの国、タイ。仏教の国だけあり、瞑想体験ができるお寺も数多いことはご存じでしょうか。
今回はタイの一人旅の経験だけでなく、自分自身を見つめ直し、リフレッシュするのにもピッタリな瞑想修行体験レポートをご紹介します!

【タイ】山奥のお寺で瞑想!:Wat Tam Wua(ワットタムウア)の概要

Wat Tam Wuaの瞑想スタイル

タイ東部、ミャンマーとの国境付近の場所で、瞑想修行を体験できるお寺があるのをご存じでしょうか。自然溢れる環境で瞑想修行に取り組むことができるので、瞑想に興味があったり自分と向き合う時間が欲しい、リフレッシュしたいという方におすすめです。

今回はWat Tam Wua(ワットタムウア)というお寺での瞑想修行体験について詳しくご紹介したいと思います。

このお寺で教わるのは一般的に日本で知られている” マインドフルになる瞑想(サマタ瞑想)“とは違った種類の瞑想になります。思考や感情を「認識していく」ことに重点を置いているので、すぐに自分自身に対する気付きや変化が起こっていくと思います。

この本はお寺に置いてあった物ですが、これを読んでさらにヴィパッサナー瞑想の理解を深められたので、現地に前に読んでおくと良いと思います。

瞑想修行の期間と持ち物、費用

修行期間は日帰り〜10日間までの滞在が可能です。最初に決めていた期間から短縮や延長することも簡単に受け付けてもらえるので気軽に訪れることができます。

この施設は基本的に寄付金で賄われており、ここでの修行料金や宿泊費、食費(朝・昼)は全て無料で提供されており、参加者も修行後に自由な金額を寄付していきます。

修行に必要な持ち物は特に無いですが、宿泊する場合は洗濯用の洗剤やパジャマ、防寒着などがあると良いと思います。

【タイ】山奥で瞑想!:お寺への行き方

今回瞑想修行体験をご紹介するお寺、Wat Tam Wua(ワットタムウア)へはチェンマイという街からメーホーソン行きのバスで向かいます。

バスでの所要時間はおおよそ6時間。私は経由地であるパーイという街で一旦降りて数日間滞在した後、再びお寺まで向かいました。

ちなみにパーイからお寺までは車で2時間ほどです。

一旦休憩期間を置いたのは、乗り物酔いが心配だったから。お寺は山の奥にあるので、移動中はずっと山道のカーブが続きます。写真のようなミニバンでの移動ですので、大型バスに比べても揺れが大きいです。

ドライバーのスピードも速いので、乗り物酔いがしやすい人にはとてもキツい移動になるので、乗り物に酔いやすい方は十分にお気を付けください。

酔い止め薬がセブンのコンビニで購入できるのでそれを乗車30分前に飲みました。5バーツで1つに2錠入っています。
現地で酔い止めを購入する場合、英語やタイ語で書かれているとよく分からないという方も多いと思います。酔い止めは「Motion Sickness」という言葉で通じるので、この言葉は覚えておくと良いでしょう。

今回は酔い止めを飲んで酔いが治るというよりかは、睡魔が出てくるので眠ったまま移動時間を終わらせることができました。

【タイ】山奥のお寺で瞑想!:お寺でのチェックイン方法と施設概要

到着~受付の流れ

バスを降りると小さな看板が立っているので、その横の道を進んでいきます。徒歩で20分ほどの距離がありますが道は舗装されているので、キャリーケースでも無理なく歩いていけます。

道なりに進んでいくと、ようやく入口の門が現れます。門の横に建物がありますが、これは売店で受付はまた別の場所になるのでそのまま道なりに奥まで直進。

インフォメーションという目印を元に進んでいくと、大きな本堂が見えてきます。事前の予約は必要なく、その場で受付が完了します。

台帳にパスポート情報を記入したら、その後スタッフに連れられて宿泊する部屋へ。受付の横に敷地の案内図が貼られていますが、敷地が本当に広いので慣れるまで道に迷うかもしれません。

ドミトリー&個室スペース

ドミトリー

修行者の滞在エリアですが、本堂の周りにたくさんのコテージが立っていてその中から部屋を割り振られます。個室が埋まっている場合は二階建ての大部屋にてドミトリー宿泊になります。

私も初日はドミトリーに案内されました。スタッフに敷物やブランケット、枕を渡されるので、空いているスペースに適当に敷きます。

敷いてみるとこんな感じです。質素ではありますが、ここは瞑想修行を行うお寺なので贅沢は言えません。

貴重品入れのロッカーがあるのも嬉しいポイントです。使用するには南京錠が必要になるので、日本で準備しておきましょう。このお寺に限らず、ゲストハウスなどで南京錠を使うことも多いので、海外の一人旅には必須の持ち物です。

トイレ・シャワー室も部屋の中にありました。ホットシャワーが使えましたが、たまに調子が悪いときがあったので、使用する前に水温を確認した方が良いと思います。

個室

二日目以降は個室に空きがでたので、個室に移動しました。個室にもトイレとシャワーが部屋に付いています。

掃除は各自で行うルールなので、使用する前に一応再度掃除しました。掃除用具は室内に置いてあります。

個室もベットはないので、薄い敷物の上に寝るのは正直体が痛くなりました。。

衣装部屋

修行中に着る服はここの衣類部屋に用意されています。衣類は毎日変えるように言われるので、1日ごとに使い終わった服を洗濯箱に出してまた新しい衣類に着替えます。

スタッフさんが毎日大量の洗濯物をしてくださっています。毎日新しくて生活な瞑想服を着ることができるので、このようにサービスが行き届いていると安心感もありますよね。

【タイ】山奥のお寺で瞑想!:1日の瞑想修行スケジュール

ここから、1日の修行の流れをご説明していきます。

【5:00 AM 起床】

各自、自主瞑想をする時間です。

【6:30 AM 朝の托鉢】

開始の15分前くらいに本堂に行きます。白米が盛られたお皿が準備されているので、一皿取って座って待機。男女で座る場所が違うので注意してください。

寺の僧侶たちが5名ほど並んで周るので白米を分けていきます。

【7:00  AM朝食】

男女で並ぶ列が分かれていて、それぞれで朝食を頂きます。ちなみにメニューはその日によって変わります。ベジタリアン料理のみになり、味付けは美味しいですが辛かったり脂っこい料理の時もあります。日本での日常の食事とは違うので、これは仕方がないですね。

食べる場所は、会話をしないサイレントエリアと一般エリアで分かれています。

ちなみに、修行中全体を通してサイレントを希望する人はサイレントの名札をもらえるので、それを胸に付けておきましょう。サイレントマークを付けている人には話しかけないようにご注意を。
基本的に名札を付けていなくても人と話す機会は少なかったので、サイレントマークを付けていなくても問題なく静かに過ごせると思います。

食べ終わったら各自洗い場で使った食器を洗います。余裕があれば、皆が洗った食器を拭くなどのお手伝いをしましょう。

【8:00 AM 朝の瞑想タイム】

開始前に本堂に集合。前から4列目まで男性、それより後ろに女性が座る決まりになっています。朝晩が冷えるのでブランケットを羽織って来ても大丈夫です。

お坊さんの説明が終わってから、まずは外で歩行瞑想を行います。これは足の感覚に集中してゆっくり歩行していく瞑想です。

部屋に戻ってきてからは室内瞑想を行います。

本堂の右横にクッションなどが置いてあるので必要な人は自由に取って大丈夫です。

アジア圏以外の人は特に床に座ることに慣れていないようで、あぐらで座ること自体もきつそうでした。

最初に座禅を組んだ座る瞑想を行い、その後に仰向けになる瞑想を行います。僧侶が説明をしてくれますが、説明は基本的に英語とタイ語になります。

【10:30 AM 昼の托鉢】

男性は前に1列、女性は3列で並んで行い、3人ずつ順番にお坊さんに品物をお供えしていきます。僧侶は顔を見て日本人だとわかると、「こんにちは」など日本語で話しかけてくれることもあります。

【11:00 AM 昼食】

お昼は朝食よりも品数が増えます。1日で提供される料理はこれが最後になりますので、瞑想修行中ではありますが体調不良にならないよう、しっかり食事を取っておきましょう。

タイの祝日などの時にはデザートなどが出ることもありました。タイ料理やフルーツを食べられるのはとても嬉しかったです。

【11:30 AM 自由時間】

1時間ほど自由な時間があるので、それぞれで好きなことをして過ごします。私はこの時間を使って洗濯やシャワーを済ませることが多かったです。

外で日光浴をして過ごすのも気持ちが良いのでおすすめです!

本も用意されているので、読書もできます。ここに訪れた人が置いていってくださっているので、まだ日本語の本は少なかったですが、瞑想の勉強になる本が結構あり助かりました。

食堂エリアにはコーヒーやお茶が置いてあるので、自由に飲むこともできます。

【13:00 PM 昼の瞑想修行】

朝の瞑想修行と基本的には同じ流れになりますが、歩行瞑想のコースが変わります。この歩行瞑想では山の中を歩くのですが、綺麗な森林や岩の景色が広がっているのでとても気持ちが良いです。

裸足で大地を感じながら歩くこともできますが、足元には石や木の枝も転がっているので、気になる人は靴を履いてもOK。

本堂に親切に虫除けや日焼け止めクリームも置いてありました。

その後の室内での瞑想も日によって少し内容や説明が違ってきます。また、解散後にお坊さんに質問しながらお話しできる時間もありました。

【16:00 PM 掃除】

各自で施設の中を掃除をします。

【18:00 PM 夜の瞑想】

まずは教科書を音読。英語とタイ語の二種類を読み、その後、座る瞑想のみを行います。

夜の瞑想だけ室内の電気を消して真っ暗の中で行うのですが、1日の中で一番静かに集中できると思います。

【20:00 PM 自主瞑想】

部屋に戻って各自自主瞑想を行います。

【21:00 PM 消灯】

【タイ】山奥のお寺で瞑想!:瞑想修行を体験した感想

瞑想修行の環境について

いかがでしたか。この流れで毎日を過ごしていきます。

早寝早起きの生活には慣れるまで戸惑うと思いますが、全体的に他の修行寺に比べてルールが厳しくないと思うので、そこまでストレスは感じないと思います。

お寺によっては会話や携帯利用、読書、などが一切禁止されているところもあるようですが、このお寺は自由時間であれば禁止ではありません。初めて瞑想に取り組む方や、修行寺での生活に付いていけるか不安な方には挑戦しやすいお寺だと思います。
一方、環境に律されたいタイプの人は、逆に少し緩さが気になるかもしれません。

私は自分のペースで取り組める方が合っていたので、このお寺を選んで良かったと思いました。

また、1日のスケジュールがぎっしり詰まっているように感じたかもしれませんが、1つ1つの修行の間には空き時間が結構あるので、その都度トイレに行ったりコーヒーを飲んだり休める時間がありました。

食事提供がお昼以降無いことを気にする人も多いですが、お腹が減った場合は売店でスナックなどが買えるのでご心配なく!

ちなみに売店にはWifiも設置されているのですが、私は最終日まで売店を利用していなかったので、その時に初めてWifiの存在を知りました。笑
でも通信が出来なくても私はストレスではなったし、むしろ違った日常が送れて良い体験になったと思います。この部分もその人のペースで無理なく取り組める環境になっていると思います。

私がこのお寺を気に入った一番の理由は、やはり美しい自然です。たくさんの植物がのびのびと生えていて、フルーツの木もありました。
空気もとても透き通っていて毎朝綺麗に登る朝日を見るのが気持ちよかったです。

犬もいるのですが、まったり寝ている姿に癒されていました。

注意してほしいのは、朝晩がとても冷えることです。私が訪れた1月は深夜になるとさらに気温が下がり、雪山のような寒さでした。
山の中なので季節関係なく防寒着を絶対に忘れないようにしてください。

ボランティア体験

ここに修行に来ている人は、西洋人が多くアジア人は少なかったです。特に日本人はほぼいなくて、私がいた期間でも3人くらいしか見なかったような気がします。

私は当初7日間で予定していましたが、延長して10日間滞在させてもらいました。長く滞在すればするほど施設や修行が理解できてきますので、出来るならある程度の滞在日数があった方が良いです。

私は滞在の後半は、ボランティアで働いている人たちのサポートをするようになりました。ボランティアで運営のお手伝いをしている人たちは修行前に座布団を敷いたり、料理の片付けなどたくさんのサポートをしています。
修行に参加するだけでなく、設営なども手伝うことによって、よりこの環境の有り難みを実感することができました。

自主的にサポートしようとボランティアをされている方たちは、より優しい心を持った人たちだったので、その人たちの行動や考え方から学ぶことも多かったです。

滞在の終わり、お寺や僧侶とお別れ

修行最終日は朝食後の8時30分頃に送迎用の車が来るので、その日チェックアウトの人たち全員でパーイまで移動していきます。
とても濃い経験と思い出になったので、離れるのが切なかったです。

いかがでしたでしょうか。
タイの山奥にあるお寺なので、日本からだと少し遠いと感じるかもしれませんが、ここでしか味わえない体験があると思います。是非興味があれば足を運んでみてください!

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