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【モロッコ】魅力満載の穴場スポット!トドラ峡谷の旅ガイド

モロッコというと、青の街「シャウエン」や「サハラ砂漠」が有名ですが、そんなモロッコの中で筆者がオススメしたいのが「トドラ峡谷」です!

このトドラ峡谷、モロッコの旅の中で特に印象に残っている場所なのですが、日本人にはあまり知られていない穴場スポットでもあります。今回はそんなトドラ峡谷の魅力をご紹介します!

【モロッコ】トドラ峡谷への行き方

トドラ渓谷(Gorges du Todgha)はモロッコの南部にあり、40kmにもわたる大渓谷の絶景が有名な場所です。その峡谷の中に小さな村があり、ホテルやレストランなども並んでいます。

こんな岩に囲まれた場所でも、電気・水道・ガスが問題なく使えるというのがすごいですよね。

そんなトドラ峡谷への行き方をまずはご紹介しましょう。モロッコの玄関口「マラケシュ」から、トドラ渓谷観光の拠点となる「ティネリール (Tinghir)」へと向かいます。

モロッコの国内移動では「CTM」か「Surpratours(スープラトゥール)」どちらかのバス会社を利用することになると思います。

ティネリールにはいろんなお店が立ち並んでいるので、トドラ滞在中も何回か買い物で訪れました。

ティネリールからトドラ峡谷までは、乗り合いタクシーに乗る必要があります。私がバスから降りたときは、近くのモロッコ人が声をかけてくれて乗り場まで案内してくれたので助かりました。

乗り合いタクシーは4〜10名ほどの人数が揃ってから発車するシステムなので、すぐ出発するときもあれば30分以上待つ場合もあるので少し不便です。

あらかじめ宿泊先が決まっていれば、宿のスタッフがティネリールまでピックアップに来てくれることもあるので、連絡しておくと良いと思います。

トドラ峡谷へ向かう中、早速、車内から見た景色に感動しました!

辺り一面の岩、そこに建てられた茶色い建物。まるで砂漠の街にやってきたかのような感覚になります。

交通事故も自己解決!?

ティネリールへ向かう乗り合いTAXIに乗っていた時に、道路沿いのお店から急に車がバックで出てきて軽く衝突する事故がありました。

どうなるのだろうと思い様子を見ていると、ドライバーと乗客が車から一気に降りたと思えば、皆で相手の車を囲んで話しています。

そして2、3分すると話しは終わったのか、再び車に戻って走行を再開しました。

「警察とか来ないの?」と尋ねると、「警察なんて呼ばないよ。話は着いた!」と言っていました。

きっとこの村では問題事は身内で解決するのだと思います。

後日、修理代を請求するようでしたが、顔の知れた狭い村だからこそのやり方だなーと思いとても新鮮でした。

トドラ峡谷で人気の日本人宿「のりこハウス」

今回お世話になった宿泊先は、トドラで有名な日本人宿「のりこハウス」!
ドライバーものりこさんの名前を出すだけですぐに理解していました。トドラの村は小さいので、皆が顔見知りのようです。

宿の予約は入れずに突然訪問したのですが、部屋も空いておりベットもすぐ用意していただけました。

正式なホテル名は「Maison D’hote la Fleur」ですが、オーナーの「典子さん」から「のりこハウス」と日本人の旅人に呼ばれています。

宿泊者にも日本人が多く、私が訪れたときもすでに日本人が3名ほどいました。居心地が良すぎて、中には1週間ほど滞在しているという人も!

この宿は想像していたよりも大きく4階建てで、部屋数もドミトリーを含めて5、6部屋ほどあるようです。

そして、テラスに出てみるとそこには一面の峡谷の景色が!

旅の疲れも忘れて心が弾みます!ここでまったり過ごす時間がとても幸せでした。

この宿では宿泊料金に夕食代と朝食代が含まれています。(宿泊料金:150DH〜)

典子さんが日本食を中心としたメニューで用意してくれるのですが、その手料理がとても美味しいと有名なんです。このご飯を目的にトドラを訪れるバックパッカーもいるほどです!

 

筆者も旅で長いこと日本食を食べていなかったので、久しぶりに白米と味噌汁を口にしたときは、言葉にならないほどの幸せに包まれました。

メニューは日によってカツ丼、唐揚げ、カレーなど様々ですが、どれも美味しいです。希望するメニューがあれば要望を聞いてくれるかもしれません!

味噌や醤油などモロッコで入手できないものは、日本から持ってくる人がいたり、現地から郵送してもらったりしながら成り立っているそうです。

ちなみに朝食は、タジン鍋で作るベルベルオムレツもとても美味しかったです!
できたてアツアツで出してくれるので、朝から元気が湧いて来ます!

トドラ峡谷でのアクティビティ

続いて、トドラ峡谷で楽しめることをいくつかご紹介しましょう。

峡谷鑑賞

宿から徒歩10分ほどの距離に、峡谷鑑賞のメインスポットがあります。

この村では当たり前のようにロバに遭遇します。

小さくて可愛い!

川沿いに続く一本道をずっと進んで行くと、巨大な峡谷が目の前に現れます。その高さは約160mほどもあるそうです。

峡谷の周りには観光バスが停まっており、たくさんの観光客が写真撮影をしていました。
せっかくの絶景、日帰りでは勿体無いと思ってしまいます・・・。

峡谷の近くにはいろんなお土産ショップが!

モロッコの伝統品はどれも柄がカラフルで若い女性を中心に大人気です。絨毯や厚手の服「ジュラバ」などが多く並んでいて、お土産選びにも困ってしまいますね。

ロッククライミング

「ロッククライミングの聖地」とも呼ばれるトドラ峡谷では、世界中のロッククライマーが訪れるのですが、未経験者でも「体験ロッククライミング」に挑戦することができます。

体験の申し込みは宿で受け付けていました。
インストラクターが付き添い、道具の使い方や登り方を手取り足取り教えてくれます。

初心者は、高さ20mくらいまでのクライミングを計4回ほど行う内容でした。

20mでも下から見ると結構な高さが。。

腕力がないので登っていけるか不安でしたが、体を繋いでるロープをインストラクターの人が引っ張っていてくれるので、その分体が軽くなります。

通りで、想像以上にスムーズに登れていけるんだなと後から気付きました!

だんだんコツを掴めてくるので、本数を重ねるに連れてスムーズに登れるようになり、さらに楽しくなっていきます。

頂上から下を見ると人が小さくなっていて、こんな高いところまで来れたんだなーと達成感がありました。実際に体験して、たくさんの人がロッククライミングにハマる理由がわかったような気がします!

プロのクライマーはこんな高さまで登って行くので、見ているだけでハラハラして楽しいです。

トレッキング

トドラ峡谷の岩山で「トレッキング」を楽しむことも出来ます。

所要時間は5時間くらいと結構ハードで、水分やタオルなど準備は万全にして行く必要がある本格的な内容となっています。

峡谷の脇道に階段が見つかるのでそこからがスタート!

このトレッキングコースは案内看が無いので、道に迷うことで有名です。

筆者が行った時は、このトレッキングが2回目の人と一緒に向かったのですがそれでも迷いました(笑)

ちなみに宿でツアーガイドも申し込めるようなので、一人で行くのは避けたほうが良いと思います。

トレッキング最中の景色はまさに岩だらけ。落ちてこないのが不思議なくらい大量に積み重なっています。

頂上からの景色は自然の力強さを感じました。

遊牧民との遭遇

トレッキングで登る岩山の山頂には「ノマド」と呼ばれる、砂漠と山を季節によって住み分ける遊牧民が暮らしています。

テントの中で生活しており、まわりにはロバや子羊もいました。癒されますね。

近くにいたノマドのお爺さんがティーを入れてくれて、トレッキングで疲れた体に染み渡りました。
訪れる際には見学のお礼にチップを渡すことを忘れずに。

星空鑑賞

トドラ峡谷では夜に、綺麗に輝く満点の星空を観ることができます。
高い岩山が月の光を遮ってくれるので、峡谷の間から見上げた星空は言葉にできないほどの美しさです。

トドラの街は夜になるととても冷え込むので、毛布をかぶりながら鑑賞しました。

トドラ峡谷ならでは!?おもしろ体験

この村ならではの面白い体験もできたので、いくつかご紹介します。

川で洗濯

峡谷に沿ってずっと川が流れているのですが、トドラの住民は川で洗濯をするのが普通の日常なんです。

それを真似して、バックパッカーたちも洗濯桶を持って行って川で洗濯します。

昔話のようなシチュエーションですが、大自然の中で洗濯をするのもなんだか新鮮で気持ちが良かったです。
ただ、風のせいで砂が飛んできて、結局ちょっと汚れてしまったのが残念でした(笑)

クスクス会

トドラの滞在も長くなり、近所の人とも仲良くなって来た頃、商店に買い物に行こうと外を歩いていると、急にモロッコ人の友達の親戚に声をかけられました。

言葉はわからないのでとりあえず付いて行くと、小麦からできているモロッコの家庭料理「クスクス」を皆で集まって食べていて、私にも分けてくれました。

この村では何かを分け与えたり、助け合う文化が根付いています。モロッコ人の友達もどこか買い物に行く時は必ず「何か欲しいものはない?」と聞いてくれてたり、お土産を買って来てくれたりします。

自分の普段の生活では、”自分のことは自分でやる、他人には極力頼らない”という考えが知らず知らずのうちに染み付いていたことに気づかされ、助け合いの温かさをこの街の人に教えてもらいました。

旅での滞在で感じたトドラ峡谷の魅力

トドラ峡谷の魅力は、息を飲む絶景に出会える事、そしてそこで暮らす村の人々の暮らしや文化を学べる事だと思います。

旅の中でここに滞在してみて、日本の生活では忘れてしまっている、根本的な人間らしさや暮らし方を考えるきっかけになりました。

モロッコにはいろんな観光地があり、忙しいスケジュールで周る人が多いですが、たまにはゆったりを時間を使い、その地に溶け込む旅をするのも良い経験になるはずです。

ぜひ皆さんもモロッコのトドラ峡谷を旅する際は、ゆっくり滞在してその魅力を感じてみてください!

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