世界遺産の楽しみ方

世界遺産バスで行く五箇山・白川郷の観光スポット徹底ガイド!

富山県と岐阜県にまたがる世界遺産、「白川郷・五箇山の合掌造り集落」。
高山から白川郷まで毎日運行している「世界遺産バス」を利用すれば、車が無くても世界遺産だけでなくたくさんの観光スポットを楽しむことができます!今回はそんな世界遺産バスで行くことができる観光スポットや食事処をまとめてご紹介します!

1.五箇山・白川郷を運行する世界遺産バス

五箇山・白川郷を巡る世界遺産バスは、高岡と白川郷を結ぶルートを毎日運行しているバスです。

時刻や日にちによって運行区間や本数が少し変わり、平日の場合、高岡⇔白川郷間を片道1日5本ずつ、城端⇔白川郷間だと片道1日6本ずつ運行し、土日祝日と年末年始の12月30日~1月3日、さらにお盆の8月14日~16日の間は城端⇔白川郷間の本数が増え、片道1日9本の運行となります。

所要時間は高岡⇔白川郷が片道約2時間10分、城端⇔白川郷が片道約1時間15分ほどです。

料金は乗降車区間によって異なりますが、お得に世界遺産バスを利用できる各種フリーパスも用意されているので、旅のスケジュールや目的に合わせて一番お得になるチケットを選ぶようにしましょう。

世界遺産バスの時刻表や料金、運行区間や各種フリーパスについてはこちらのページをご参照ください。

2.世界遺産バスで巡る!五箇山の観光スポット

それでは世界遺産バスで巡ることができる観光スポットを簡単にご紹介します。世界遺産に登録されている合掌集落はもちろん、それ以外の見どころもたくさんあるのでぜひご参考にしてください。

(世界遺産)相倉集落(停車駅:相倉口)

世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」には、厳密には3つのエリアの合掌造り集落が含まれています。そのうちの1つが五箇山にある、相倉合掌造り集落です。

白川郷、相倉集落と菅沼集落が世界遺産に登録された合掌造り集落ですが、こちらの相倉集落は2番目に大きな集落になり、20棟の合掌造り家屋と4棟の貴重な茅葺家屋を含む計24棟もの伝統的茅葺建造物に加えて、その他にも数多くの文化財が現存しています。

この相倉集落には、天皇陛下と秋篠宮皇嗣殿下が学習院高等科の学生時代に来訪され、ご宿泊されたそうです。その際に天皇陛下が詠われた歌が石碑に残されています。

こちらの相倉集落は相倉民族館など、資料館の他にお土産・軽食も頂けるお店もいくつかありますが、集落自体はゆっくり散策しても1時間かからずに観て周ることができると思います。
バス停からの入口付近から歩いて5分ほど登って行った場所に見晴らしスポットがあり、そこから集落全体を見渡せるので、体力に余裕のある方はこの見晴らしスポットもぜひ楽しんでみてください。

【(世界遺産)相倉合掌造り集落】
電話番号:0763-66-2123
営業時間:8時30分~17時(相倉民俗館、相倉伝統産業館も同じ)
休業日:無休
入場料:車以外の場合は無料(相倉民俗館、相倉伝統産業館は有料)、保存協力金として二輪車 100円、軽自動車 500円

(重要文化財)村上家・羽馬家(停車駅:上梨)

相倉口から4キロほど南に下った場所にあるのが上梨という地域になりますが、ここには観光案内所の他、重要文化財に登録されている2つの合掌造り家屋が現存しています。

上梨のバス停から徒歩1分もかからず、すぐそばにあるのが村上家です。
こちらの村上家は約350年前に建てられた当初の姿を今に伝える貴重な家屋で、五箇山の民家の中でも特に古い時代に建てられた最大級のものです。

家屋の中に入る事ができ(有料:300円)、案内人の方が村上家や五箇山の歴史を詳しくご紹介してくれます。最後には五箇山に伝わるこきりこ節も実演してくださるので、こちらも見ものです。

他の合掌造り家屋と同様、こちらの村上家も上の階に上がることができ、資料を見ることができます。

ちなみに、写真をご覧いただくとお分かり頂けるかと思いますが、家の中の柱や天井は真っ黒くなっています。これは、いろりで火を焚いたことで出たススが長い年月をかけて付着したものだそうです。歴史を感じますね。

【(重要文化財)村上家】
電話番号:0763-66-2711
営業時間:4月~11月 8時30分~17時、12月~3月 9時~16時
休業日:水曜日と年末年始
入場料:大人300円、小中学生150円

村上家から歩いて数分の場所にあるのが、こちらも国の重要文化財に指定されている合掌造り家屋の羽馬家です。
村上家と違って、こちらの羽馬家は土日以外は中に入ることができず、外からの見学になります。

【(重要文化財)羽馬家】
電話番号:無し
営業時間:不定。土日のみ開館。それ以外は外観のみ。
休業日:冬季

流刑小屋(停車駅:上梨)

羽馬家に行く途中には、流刑小屋が残されており、中を覗くと昔の武士の人形がぽつんと置かれています。

この五箇山はその昔、流刑地として流罪にされた人たちが流されてきた場所でもあったそうで、そんな当時の姿を紹介するために造られたそうです。

羽馬家、流刑小屋の近くには五箇山荘という宿泊施設があり、こちらでは日帰り温泉も楽しむことができますので、時間のある方はゆっくり温泉に浸かるのも良いでしょう。

【流刑小屋】
電話番号:無し
営業時間:外観のみ閲覧自由
入場料:無料

味処:髙千代(停車駅:小原)

上梨から2kmほどの場所にあるのが、こちらの味処:髙千代さんです。こちらの髙千代さんは、熊などの珍しい肉を使った料理が人気のジビエ料理の居酒屋で、わざわざ遠方から食べにくるお客さんがいるほど有名なお店なんです。

丼や鍋料理は、熊や鹿、いのししなど他のお店では味わうことができない料理を楽しむことができるので、ぜひ一度はその味を堪能していただきたいおススメ店です!

店内にはテーブル席の他にカウンター席もあり、店主と若い女性スタッフで切り盛りしています。一人で入っても天守や女性スタッフが気軽に話しかけてくれるので、お客さんが少ない時はお酒を飲みながらゆっくり談笑すると、とても楽しいひと時を過ごすことができます。

【味処:髙千代】
住所:〒939-1967 富山県南砺市小原697-3
電話番号:0763-67-3118
営業時間:11時~21時(14時~16時ごろ休憩、ラストオーダー20時)
休業日:原則無休

くろば温泉(停車駅:細島)

世界遺産の菅沼集落の少し北側、細島という停車駅のすぐ近くにあるのがこちらのくろば温泉です。こちらは日帰り温泉と休憩所、さらにお食事処もあるのでちょっとした小休憩で立ち寄ると良いと思います。

お食事処では五箇山名物の五箇山豆腐を使った料理も頂くことができるので、気軽に五箇山豆腐を楽しみたい方にもおススメです。

【くろば温泉】
電話番号:0763-67-3741
営業時間:10時~21時
休業日:火曜日
入浴料:大人600円、小中学生300円

(世界遺産)菅沼集落(停車駅:菅沼)

世界遺産に登録された3つの合掌造集落の中で最も小規模の集落が、こちらの菅沼集落です。
世界遺産バスの菅沼停車駅からすぐ坂を下った場所にあり、こぢんまりとした集落はどこか可愛らしくもありますよね。

こちらの菅沼集落には全部で9つの合掌造家屋が現存しており、その他にも五箇山民族館と塩硝の館という資料館があります。
塩硝というのは火薬の原料として使われていた材料のことで、ここ五箇山では民家の床下を利用して塩硝作りが盛んに行われてきました。

とても小さな集落ではありますが、その中には田んぼや小川が流れるなど、まさに昔話にも出てきそうな「日本の原風景」という言葉がぴったりの集落です。

こちらの菅沼集落は、資料館を訪れたとしても1時間もかからずに散策をすることができると思います。また、お土産やお食事処、さらにはお茶もできるカフェもありますが、お食事処は日にちによっては貸し切りになっている場合もあるので、食事には気を付けておいた方が良いでしょう。

【(世界遺産)菅沼合掌造り集落】
電話番号:0763-67-3008
営業時間:4月~11月 8時~17時、12月~3月 9時~16時
※五箇山民俗館、塩硝の館:4月~11月 9時~16時30分、12月~3月 9時~16時
休業日:12月31日~1月1日
入場料:車以外無料(五箇山民俗館、塩硝の館は有料) 保存協力金として、普通自動車500円

(重要文化財)岩瀬家(停車駅:西赤尾)

世界遺産の菅沼集落と白川郷の中間にあるのが、重要文化財に指定されている合掌造家屋の岩瀬家で西赤尾の停車駅の目の前にあります。

こちらの岩瀬家は、約300年ほど前に8年の歳月を経て建てられた合掌造りの家屋で、その大きさも五箇山では最大級の大きさを誇っています。
岩瀬家は加賀藩の塩硝を取りまとめて納入する上煮役、と呼ばれた藤井長右エ門が当時江戸幕府の直下に置かれていた白川郷に対し、加賀百万石の威光を示したものと言われています。

その歴史が示す通り、岩瀬家はその外観の重厚感はもちろん、家屋の中に入ってもその大きさに圧倒されます。

こちらの岩瀬家も村上家と同じように、中に入って案内人の説明を聞いた後、自由に家の中を見学することができます。

とても広い屋内には書院造の間や武者隠しの間などもあり、歴史的にも見どころが多くなっています。家の裏手には小さな堀が造られており、とても静かな空間の中でゆったりと流れる水を眺めながら歴史ある家屋を楽しむことができるのは、とても贅沢なひと時になること間違いないでしょう。

階段を上がって上の階に行くこともできますが、階段がとても急なので少し怖い思いをするかもしれません。

【(重要文化財)岩瀬家】
電話番号:0763-67-3338
営業時間:8時~17時
休業日:無休
入場料:大人300円、小中学生150円

道の駅:ささら館(停車駅:ささら館前)

岩瀬家のある西赤尾の隣の停車駅がこちらのささら館前という駅になります。隣の駅と言っても歩いて数分の近い場所にあります。
こちらは道の駅になっていて、お土産屋の他に食事処も数件入っているので、五箇山・白川郷の観光の際の食事場所の候補として考えるのも良いでしょう。

土産屋、食事処含めて店は10件弱ほどしかないため、それほど時間をかけて過ごす場所ではなさそうです。

3.世界遺産バスで巡る!白川郷の観光スポット

世界遺産バスの終着駅はもちろん世界遺産の白川郷です。
3つの登録エリアの中でも最も規模が多い合掌造集落であり、見どころもたくさんあるので、たっぷり時間を使って散策したいところです。

簡単ではありますが、白川郷の見どころをいくつかご紹介しておきます。

【(世界遺産)白川郷】
宿泊を除いて、観光時間は原則8時~17時
総合案内所:05769-6-1013

合掌造り民家園

こちらの合掌造り民家園は、もともと別の場所にあった合掌造り家屋をいくつか移築するなどして、見どころのある合掌造り家屋を一カ所にまとめたエリアになっています。

 

入場料600円がかかるものの、このエリアには写真のように合掌造家屋の上部分だけを切り取ったような股建小屋や白川郷に現存する最古の合掌造家屋である山下陽朗家など、珍しい建物もありますのでぜひ訪れてほしいスポットです。

じっくり観て周っても30分ほどで周れてしまうと思うので、それほど広いスポットではありません。

【白川郷 合掌造り民家園】
電話番号:05769-6-1231
営業時間:3月~11月 8時40分~17時、12月~2月 9時~16時
休業日:4月~11月 無休、12月~3月 木曜日定休日(木曜日が祝日の場合は前日)
入場料:大人600円、子ども400円

(重要文化財)和田家

白川郷の中でも最大級の規模を誇る合掌造家屋が、こちらの和田家です。焔硝(注:五箇山では「塩硝」と記載しますが、白川郷ではこのような表記)の取引によって栄え、和田弥右衛門は白川村の初代の村長に選ばれたそうです。

和田家には屋根裏を利用した養蚕の他、この場所での生活様式を伝える様々な装飾品なども多数展示されているのも見どころです。

【(重要文化財)和田家】
電話番号:05769-6-1058
営業時間:9時~17時
入場料:大人300円

天守閣展望台

白川郷を一望できるのが、こちらの天守閣展望台。白川郷から歩いて10分ほどで行くことができますが、白川郷と展望台を結ぶバスも出ているようです。展望台ですので高台にあるわけで、歩いていく場合はちょっと急な坂道を上っていく必要がありますが、展望台からの眺めは絶景ですので是非こちらのスポットも訪れてみてください。

4.世界遺産バスで巡る!その他の観光スポット

最後に、世界遺産の五箇山・白川郷以外の観光スポットをご紹介しておきます。

株式会社能作の工場見学(停車駅:能作前)

世界遺産バスを高岡方面から乗車した際に、新高岡駅の次に停車するのが「能作前」という場所ですが、こちらは株式会社能作という会社になります。

この能作という会社、鋳物製造の会社として江戸時代から続いている由緒ある伝統工芸の会社になります。
鋳造というのは、金型を造ってそこに金属を流し込み、製品を作る工程を言うのですが、この能作では錫(すず)や真鍮(しんちゅう)を使った製品を造っています。

ビールのタンブラーや酒器など、その製品ラインナップも豊富です。

そんな能作ですが、工場見学をすることができます。鋳造の工程を見学するだけでなく、工場内には能作の製品を購入できるショップやカフェもあるため、楽しみ方も広がりますよね!

なお、工場見学は事前予約で日曜日、祝祭日などは休業しているので事前にホームページで確認することをおススメします。また、工場見学自体は1時間ほどのプログラムになっており、ショッピングやカフェも楽しむなら、プラス1時間~1.5時間ほど滞在時間を見ておくと良いでしょう。

工場見学についての案内はこちらのページをご参照ください。

 

いかがでしたでしょうか。世界遺産以外にも実は見どころがたくさんある五箇山と白川郷。ぜひ世界遺産バスを利用して思う存分旅を楽しんでください!

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