トルコの大人気スポットの一つである世界遺産、「ヒエラポリス-パムッカレ」をご存知でしょうか。ローマ帝国の遺跡であり、その石灰岩が生み出した景観は圧巻です。そんな世界遺産のパムッカレは「がっかりスポット」とも言われているようですが、筆者が実際に旅で訪れると綺麗な景色も石灰棚も楽しめて大満足でした!
今回はそんなトルコの世界遺産、パムッカレへの行き方や楽しみ方も含めて、一人旅ガイドをご紹介!
1.【世界遺産】ヒエラポリス - パムッカレの基本情報
世界遺産の「パムッカレ」という言葉は、トルコ語で「綿の宮殿」という意味を持っています。このあたりは古くから綿の名産地だったことから名付けられたそうです。
まるで雪に覆われたような純白の絶景は、世界遺産に登録されており、今やトルコに行く人のほとんどが訪れる大人気観光地となっています。
【住所】20190 Pamukkale/Pamukkale, Denizli/DenizliTurkey
【営業時間】4月15日~10月2日:8時-21時、10月3日~4月14日:8時30分~17時
【入場料】35トルコリラ(2019年9月時点)
ベストシーズン
パムッカレのベストーシーズンは4〜6月、または9、10月です。
トルコの春と秋は日本と比べて気温が高いので、日本の夏とほぼ変わらないです。ちなみに7月と8月は日差しが強すぎて、照り返しが強いパムッカレを観光するのには向いていません。
治安
パムッカレは穏やかで素朴な土地柄で、トルコの中でも治安は比較的良い方だと言われています。世界各国からの多くの観光客が訪れにぎわっているため、怪しい人を見かけることはほとんどありませんでした。
ただし、観光地で海外でもあるので必要最低限の注意(身の回り、持ち物管理など)はもちろん必要です。
滞在日数の目安
パムッカレでの滞在は1泊2日、または2泊3日が平均的と言われています。パムッカレ観光では朝から動いたほうが効率が良いので、パムッカレに到着する時間によって滞在日数を調整しましょう。
持ち物
パムッカレを観光する時に持っていると役立つ持ち物をいくつかご紹介します。
①水着
泳ぐ予定がなくても、歩いていると水が飛んだり汚れるので、濡れても良い水着がベストです。また、頂上には温泉施設もあるので、そこでも使うことができます。
②タオル
裸足にならなければいけないので、靴を履き直すときに拭けるものがあると良いでしょう。
③ビニール袋
脱いだ靴を持ちながら歩かなければいけないので、入れ物があると便利です。
④防水ケース
写真を撮りながら水の上を歩くので、不安な人は携帯を防水ケースに入れて使用することをオススメします。
⑤靴下
パムッカレの地面を素足で歩くのは思っているより痛いので、堪える自信の無い人は持っていきましょう。
⑥サングラス(日焼け止め)
真っ白な大地のパムッカレの地面は、照り返しの光がとても眩しいので、目を開けてられないほどです。サングラスと日焼け止めはしっかり準備しておきましょう。
2.【世界遺産】ヒエラポリス - パムッカレへの行き方
今回筆者が訪れた旅ではハプニングによって偶然知ることができた情報もあったため、詳しくご紹介していきます。
首都アンカラから移動
今回、筆者はは長距離バスでアンカラからパムッカレに向かいました。
ちなみにイスタンブールからもたくさんバスが出ています。ただ、移動時間は10時間〜12時間ほどかかるので、時間がない人は飛行機を利用することをオススメします。
トルコのバス会社はクオリティが高いことで有名なので、長時間の移動にはなりますが快適に移動することができます。
座席もモニター付きで広々座ることができます!
バス会社も数社ありますので、それぞれサービスや料金を比較して選びましょう。
アンカラのバスターミナル
アンカラのバスターミナルはとても大きく、お店もたくさんあり、お菓子やお土産も購入できます。
ちなみにトルコでは、レッドブルがとても安いんです!バスターミナルで6リラ(約110円)で、街中だと80円くらいで売っているところもあります。
筆者はついつい、滞在中に3本くらい飲んでハマってしまいました。笑
利用したバス会社は有名な「メトロ社」で、出発時刻までの間、オフィスに荷物を預かってもらうこともできました。夜22時頃の出発だったので、歯磨きも済ませてすぐに寝られえるよう、準備を整えて乗車しました。
そんな中、座席に座って早速配られたのは、なんと「アイスクリーム」!この時間の夜行バスでアイスを配られるなんて、日本だったら想像できませんよね!
むしろブーイングが出そうなくらい・・・笑
トルコでは大人も喜んで食べていました。というか、アイスは溶けてしまうからすぐ食べるしか選択肢がありませんよね笑
海外らしいなーと笑ってしまいました。
長距離バスの魅力は安さだけでなく、窓からの景色です。ボーっと眺めていると、気分もリラックスできるし、新しいアイディアが浮かんで来ることもあります。
せっかくの海外の旅ですから、車窓からの景色もじっくり味わって楽しみたいですよね。
デニズリ市内からパムッカレへ、のはずが・・・
デニズリ市内からパムッカレまでは、中心部近くにあるオトガル(長距離バスターミナル)からミニバスが10~15分に1本出ており、20分ほどで到着します。
運行時間は朝7時から23時あたりまでありますが、季節によって変わるので事前に確認が必要です。
筆者はデニズリに到着したのがまだ朝5時頃だったので、ミニバスの始発時間まで待つことになりました。
周りに他の人もたくさんいたので危険は感じませんでしたが、特に何もすることがないので退屈なのと、長距離バスの疲れがあったので、待ち時間が長く感じました。
ようやくミニバスが到着。列というものはできていなくて、それぞれ近くに座っているような感じでしたが、ミニバスが到着したと同時に早い者勝ちで乗って行きました。
ちなみに来たバスに乗れなくても、10分後に新しいミニバスが来るので心配ありません。
バスを降り過ごすハプニング!
パムッカレまでのミニバスでの移動は30分程度であっという間ですが、私は長距離バスの疲れもあって、速攻で寝てしまいました。
目が覚めると、バスに乗っているお客さんは私を合わせて3人くらいまでに減っていました。。慌ててマップを確認すると、もう「パムッカレ」の停留所は過ぎてしまっています。
仕方がないので、次の停留所で下車することに。
きっと反対方面行きのバスもどこからか出ているだろうと思ったので、とりあえず周りを探索することにしました。
カラハユットの街
ミニバスを降りたその街は「カラハユット(Karahayit)」という名前だそう。
【住所】Karahayıt Mahallesi 20190 Pamukkale, Denizli/Denizl iTurkey
この街には小さな商店街があって、下町感溢れる場所でした。
荷物を持って移動するのが面倒だったので、ここら辺に宿がないか探してみることにしました。
この街の宿はペンションタイプが多いようで、筆者が見つけた宿にもキッチンがついていました。そして値段は60トルコリラ(約1,200円)という安さ!
おそらくパムッカレ付近のドミトリー部屋と同じくらいの値段だと思います。
久しぶりの個室に心が踊りました。ひとりでベット2つなんて贅沢気分ですよね!
(荷物置きになるだけなのですが。笑)
ちょっとしたハプニングが結果ラッキーに繋がることもあるのが一人旅の醍醐味!
何の情報もないカラハユットの街を探索
一休みした後、せっかくなので街の中を探索することに。
外に出て驚きました。
朝はガラガラだった街がたくさんの人で溢れていたのです。名前も知らなかったこの街がこんなに賑やかになるとは思っていませんでした。
おそらく、日本人にはまだ知られていないだけで、ここも観光地の一つのようです。お店もたくさん開店しており、おしゃれなカフェやレストランまでありました。
このカラフルで可愛いお店でランチを食べることに。
店内にはたくさんの猫がいて癒されました。
注文したハンバーガーはチーズがすごく伸びて、味も濃厚でとても美味しかったです。
街の中心は歩行者天国になっています。中には、可愛い車で爆走している子もいましたが、、笑
屋台も出ており、焼きとうもろこしに惹かれて買ってみました。笑顔のお兄さんが暑い中焼いています。トルコの屋台では日本でも馴染みのある食べ物もよく見かけますが、やっぱり日本の方が味のクオリティは高いと思います。
人が進む方向に向かってずっと歩いて行くと、人が集まっているエリアを発見しました。
そこはパムッカレの石灰棚によく似た場所で、どうやら温泉が湧いている様子。
火山地帯にあるトルコでは多くの温泉が湧き出ていて、特にこの付近は昔、温泉保養地として繁栄した都市だったそうです。
入場料はかからず、たくさんの人たちが水着でお湯に浸かっていました。
綺麗に沈んで行く夕日。
周りをみると家族連れのトルコ人が多く、ペンションを借りて長めの休暇を過ごしているようでした。大きめスーパーマーケットもあり食材も揃うので、自炊したい家族にも過ごしやすい場所なのでしょう。
3.【世界遺産】ヒエラポリス - パムッカレの詳細
次の日の朝にパムッカレへ向かいました。街の端っこに向かうと、昨日乗ったミニバスの停留所の看板が出ていました。
この特徴的な岩がこの街のモニュメントになっています。ミニバスはすぐに乗車でき、そこからパムッカレまで10分ほどで到着。
パラグライダーをやっている人もいて、面白そうだなー思いながら眺めていました。空からみるパムッカレの景色もきっとすごく綺麗なのでしょう。
午前9時頃にパムッカレの入り口に到着しました。近くに池もあり、ボートで散歩することもできるようです。
朝早くに向かったのにも関わらず、入り口にはすでにたくさんの人が列を作っていました。どうやらチケット売り場が1つしかないため、発券のスピードが遅いようす。。
ようやくチケットを購入できました。(クレジットカード払いもできるようです)
中に入ってからは、汚れ防止のため、靴を脱ぎます。
白い地面を素足で歩くのがとても新鮮で面白い体験です。
薄く流れている水は透明度が高く綺麗です。
頂上に向かって登って行くのですが、意外と距離があり、途中で写真を取ったり水に浸かったりしていたので結構時間がかかります。
水の深さは歩く場所によって全然違くて、水の中に足を入れてみると下には小石があり足つぼのように痛いです。
特にこのように模様ができている地面を歩くときは、声が出そうなくらい痛かったです。笑
お年寄りや子供は本当にきついと思います。靴下を履いてくれば良かったなーと後悔しました。。
石灰棚は場所によって150cmくらいの高さがあります。
この石灰棚は、長い歳月をかけて温泉に含まれている炭酸カルシウムが堆積してできたそうです。
水の中に手を入れてみると、下には白い泥がありました。
どこまでも真っ白なこのパムッカレでは、地面の照り返しも強く、目を細めずにはいられないほどです。日中になって本格的に日差しが強くなるとさらに大変なので、急ぎ足で登って行きます。
頂上に到着すると再び靴を履くことができました。結構登って来ただけあって、眺めが綺麗です。カフェスペースや椅子が多く並んでいて、皆休憩している様子でした。
ちなみにここには「アンティークプール」と呼ばれる温泉もあり、温泉の底には大理石の柱など、ローマ時代の遺跡が足元にそのまま沈んでいます。
透明度が高いため水中の遺跡の様子を楽しみながら泳ぐことができるので、ぜひ入って楽しんでみてください!シャワーや更衣室も用意されているので、時間に余裕がある人はここでゆっくり過ごすのも良いと思います。(入場料:32トルコリラ)
上から見た景色はがっかりスポットと呼ばれる通り、あまり綺麗とは言えない光景でした。あまり期待してはいませんでしたが、このカラカラ具合には正直驚きました。
水が1滴も入っていません。笑
そんな中、休憩エリアの右奥に道が続いているのが見えました。散歩がてら進んで行くとそこにも石灰棚が続いており、ちらほら人の姿も。
ここでは水の中に入ることは禁止のようで、さっき見てきたものより水も形もとても綺麗です。
そしてその先に、一番の絶景スポットを発見しました。とっても綺麗ですよね!まさかここに絶景スポットがあるなんて誰も予想できないと思います。
パムッカレをがっかりスポットと思った人は、もしかするとこのスポットを見なかった可能性が高いのかもしれません。目立った標識も見当たらず、本当に道がわかりにくいのです。
この光景を見過ごしてしまうのはとても残念なので、行く予定がある人は必ずこのポイントを覚えておいてください。
景色に満足したら、また来た道を戻って行きます。こうみると結構な高さがありますよね。
道の端には勢いよく水が流れているところもあって、足を入れるだけですごい水圧を感じられます。
入り口に到着すると、長蛇の列ができていました。日差しが強い中でずっと並ぶのはとても大変。
朝の時点でも混み合っていましたが、やはり朝早く来るに越したことは無さそうです。
ちなみに夕暮れ時のパムッカレも綺麗なので、ピークが過ぎた後に行くのも良いかもしれないですね。
まとめ
いかがでしたか?
パムッカレでは一番の絶景ポイントを事前に把握しておくことがとても重要だということがわかりました!
現在は、この景色を維持するための取り組みが積極的に行われているそうなので、がっかりスポットという噂はだんだんと減ってくるかもしれないですね。
パムッカレでは景色だけでなく、石灰棚の上を歩いたり温泉に浸かったりする楽しさも魅力だと思うので、是非訪れていただきたいスポットです!