先日10月3日(土)に開催された、株式会社KeyNotersさん主催の「旅サミットⅡ」にサポーターとして参加してきました。
毎回数か国の大使館を招待し、それぞれの国の紹介と交流を図る旅サミット。今回の参加国はアゼルバイジャン、パキスタン、タンザニア、リトアニアと非常にユニークな国が勢ぞろい。
今回はその中でも、まだあまり知られていないアゼルバイジャンの魅力をご紹介します。間違いなく今後数年で観光客の数は大きく増加する、今大注目のアゼルバイジャン。
皆さんもこの記事を読むと必ず行ってみたくなる、そんなアゼルバイジャンのユニークな見どころを9つご紹介します!
1.アゼルバイジャンの観光地と特徴『どんな国?どこにあるの?』
アゼルバイジャン。。名前もなじみのない方も多いと思います。簡単にアゼルバイジャンのご紹介をしておきましょう。
「アゼルバイジャン」というのはペルシャ語で「火の国」という意味だそうです。現在でもその豊富な石油やガスの資源を持つことから名付けられたのでしょうか。
地理的な場所
アゼルバイジャンはトルコやロシア、イランに挟まれたアジアとヨーロッパの境目に位置する国で、カスピ海に面しています。
この地理関係がアゼルバイジャンの歴史やバクーにある旧歴史地区をユニークなものにしている一つの要因になっています。
残念ながら、アゼルバイジャンへの直行便は現時点ではありません。ヘイダル・アリエフ国際空港に乗り継いでいる航空会社はアゼルバイジャンのほか、ロシアやオーストリア、トルコ、ウズベキスタンなどがあります。アゼルバイジャン航空は北京にも乗り入れているため、北京で乗り継いでいくことが可能です。
大きさ、人口
アゼルバイジャンの大きさは北海道とほぼ同じだそう。人口は約960万人(2015年7月現在)で、主な宗教はイスラム教となっています。
2.アゼルバイジャンの観光地と特徴『首都バクー』
さて、そんなアゼルバイジャンの首都はバクー。「バクー」というのはペルシャ語で「風の吹く街」という意味があるそうです。カスピ海にも面していることから、年中風を感じることができそうですね。
そんな首都バクーのユニークなところをいくつかご紹介していきます。
近未来と長い歴史が共存する都市
アゼルバイジャンはその豊富な石油資源から「第2のドバイ」と呼ばれているほど、近年では首都バクーの開発が進んでいます。
高さ世界一のビルが完成予定だった!?
バクーでは完成すればその高さが世界一となる超高層ビル、「アゼルバイジャン・タワー」の建設プロジェクトが進められていました。その高さは何と1,050メートル!
残念ながらこのプロジェクトは頓挫してしまったようですが、このような積極的な都市開発が旺盛なのは事実でしょう。
フレイム・タワー
(出典:http://world-topnews.com/world/worlds-best-new-skyscraper-is-cnn/)
バクーのシンボルとなっているのが、フレイム・タワーと呼ばれている大きな3つの特徴的な建物です。その名の通り、炎のゆらめきを表した曲線のラインがとてもユニークです。
このフレイム・タワー、2012年に完成したばかりですが、表面にはLEDが約10,000枚も敷き詰められており、夜にはこのようなライトアップがなされてとても幻想的な演出をしてくれます。
旧市街(アゼル語:イチェリ・シェヘル)
バクーは2000年に、「城砦都市バクー,乙女の塔及びシルヴァン・シャー宮殿」として世界遺産に登録されました。
アゼルバイジャンという国は1991年に建国されたとても新しい国です。しかし、その土地はトルコやヨーロッパ、中東を繋いでいるエリアにあることから、古くから様々な王国による支配がなされてきました。
バクーの旧市街にはそのような長い歴史の間に築かれた、いろいろな王国の建造物が残されており、それが世界遺産に登録されています。
(出典:https://tabimo.jp/1854?page=2)
バクーの歴史は少なくとも4~5世紀ごろには都市として存在しており、9世紀ごろにはシルバン・シャー朝による統治が行われていました。写真はそのシルバン・シャー朝の宮殿です。シルバン・シャー朝は16世紀まで続いたと言われていますが、この宮殿は最盛期の15世紀に造られたそうです。
(出典:https://www.flickr.com/photos/indigoprime/2418558399/in/photostream/, Nick Taylor)
こちらも世界遺産に登録されている「乙女の塔」です。高さ30メートルほどの要塞で、12世紀ごろに造られたと言われています。その名前はかつてこの地を治めていたモンゴルの王が自分の娘に言い寄り、それを苦にして娘がこの塔からカスピ海に身を投げた、という言い伝えからつきました。モンゴルによる襲来も受けたこの地の歴史を表しているようですね。
(出典:http://4travel.jp/travelogue/10587126)
アゼルバイジャンはシルクロードの要所でもあったことから、昔のキャラバンサライ(隊商の宿)もいくつか残されており、それをベースにしたバーやホテルもあります。
(出典:http://musyokutabi.livedoor.biz/archives/51745263.html)
城砦都市バクーと言われるように、その昔この年は二重の城壁で囲まれていました。現在でもそのうちの内側の城跡の跡が旧市街で観ることができます。
そのような歴史を感じる地区の向こうには近未来を感じさせるフレイム・タワーがそびえ立っています。このような風景があるのはバクーぐらいではないでしょうか。
色々な建築物
バクーにはフレイム・タワーや旧市街以外にも見応えのある建築物がたくさんあります。
(出典:https://twitter.com/mas__yamazaki/status/505933670729785345)
2014年にオープンしたばかりの絨毯博物館。この建物を絨毯に見立てた建築、かなりインパクトがありますよね。
(出典:http://share.system.vc/17/65536)
アゼルバイジャン国立オペラ・バレエ劇場。この格式高い感じと、壁の色がなんとも言えず美しいです。
(出典:http://www.fashion-headline.com/article/img/2014/02/26/5303/88939.html)
東京オリンピックの新国立競技場のデザインでも話題になったデザイナー、ザハ・ハディド氏がデザインしたヘイダル・アリエフ・センター。イベントやコンサートなどを行う場として設立されました。
いかがでしょう。バクーだけでもこれだけたくさんのユニークな見どころが満載。
バクーの街を散策すると、明らかに日本とは違う建物に感動します。その理由を考えてみると、これまでいくつかご紹介してきた通り、アゼルバイジャンの建築は基本的に石造り(レンガ造り)で出来ているから、ということが考えられます。
日本の石造りの建物の場合、日本の木造建築に見られる温かさは感じにくいですが、何といっても重厚感や幾何学的な美しさが魅力と言えるでしょう。
石造りの建築が主ということは、地震がほとんどない地域ということでもあるのですが、実はバクーの地層深くでは地震が頻繁に起こっているそう。ですが、地震が発生している層と地表近くの層の間にクッションとなる仕組みがあるそうで、その影響が地表には出てこないのだとか。(バクーの観光ガイドの説明より。)
そのほか、アゼルバイジャンならではのユニークな見どころを少しご紹介します。
3.アゼルバイジャンの観光地と特徴『原油風呂?燃える丘?』
原油風呂
アゼルバイジャンといえば石油資源が豊富な国というご紹介をしました。
そんな原油をなんとバスタイムにも使うというのがアゼルバイジャンのすごいところ。
(出典:http://kokutokurumi.seesaa.net/article/421730415.html)
アゼルバイジャンでは黄金風呂と呼んでいるそうですが、実際には真逆で真っ黒。しかも原油風呂に使った後は原油を落とすため、へらを使って丁寧に体から原油をそぎ落とさないといけないなど、かなり大変そう。
石油というと燃料としてのイメージしかありませんが、油ということで皮膚には一定の効能があるそうです。
燃える丘(ヤナル・ダグ)
(出典:https://kotobank.jp/word/%E3%83%A4%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%80%E3%82%B0-673921)
バクーから北 25 ㎞,ビナガディン地区にあり, 車で 30 分程度の距離にある、「燃える丘」と呼ばれるエリア。
ヤナル・ダグとは燃える 丘の意味で, 石油採掘場近くにある小高い丘 の地中にある天然ガスが地表の割れ目から噴 出し, それが自然発火することで長い間ずっと燃え続けている。一説には2000年以上も途切れることなく燃えているとか。
石油や天然ガスが豊富なアゼルバイジャンならではの見どころではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。まだあまり知られていないアゼルバイジャンですが、歴史と近代的な街並みが共存したり、カスピ海に面した美しい街並み以外にも豊かな自然があります。
日本の富士山より高い山々もあり、冬はスキーやスノーボードのリゾート地として楽しめる場所もあります。
2018年にはバクーで世界柔道選手権が開催されるなど、これからアゼルバイジャンとバクーの存在感はますます上がっていくでしょう。
現在は日本からの観光客は年に数万人にも満たない国ですが、間違いなくこれから観光客が増加する国の一つになると思います。
日本からは少しアクセスに時間がかかりますが、ぜひ一度訪れてみてください!