海外一人旅、バックパックはとても楽しいしワクワクしますよね。海外を旅することは、国内を旅するのとはまた違った醍醐味や楽しさがあります。
その一方で、言葉の壁や見知らぬ国ならではの危険などももちろんあるため、国内を旅するのに比べるとその大変さやハードルは高くなるし、トラブルに巻き込まれる可能性も当然あります。
そんな海外一人旅を少しでも安全に、不安をなくして楽しくするためには事前の準備がとても大事です。今回は海外一人旅、バックパックに行く前に準備するべきものをご紹介したいと思います。
外務省の海外安全ホームページをチェックする
(出典:http://www.anzen.mofa.go.jp/index.html)
海外の情報、特に治安についてタイムリーに公開しているの外務省になります。外務省は、「海外安全ホームページ」で国や地域ごとに治安情報を公開しているため、まずは訪れる国の情報をチェックしておきましょう。
特に最近では、イスラム国によるテロや誘拐事件が多発していたり、タイでの爆破テロなど、治安は不安定になっており、海外の旅への危険性も高まってきています。こういった事件に巻き込まれないために、人混みを避ける、夜間の行動は慎重に行うなど、外務省が発表している注意喚起に目を通しておきましょう。
(出典:http://www.anzen.mofa.go.jp/masters/risk.html)
また、各国を検索すると、細かい地域ごとに上記の安全目安が色分けされて公表されています。外務省の安全区分は、一番安全な目安でも「十分注意してください」と保守的な区分となっていますが、海外では何が起こるか分かりませんので、「日本とは違うんだ」という意識を常に持つことは必要だと思います。
少なくとも危険度の高い国や地域、とくにもっとも危険な赤のカテゴリには近づかないようにしましょう。あくまでも自己責任ですが、危険な目にあってはせっかくの旅が台無しになってしまいます。
比較的治安が安定している国でも、たとえばタイでは南部の一部の地域ではイスラム系武装集団によるテロが多発していることから、危険度が高くなっています。このように国の中でも地域によって治安の良さは全く変わってきますので、ご自分が行かれる場所をピンポイントでチェックするようにしましょう。
必要な予防接種を受ける
(出典:https://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html)
日本は治安だけでなく、衛生上もとても清潔な国です。そのため、海外旅行をすると腹痛など体調を崩しやすい人も多いかと思います。予防接種をすることで確実に防ぐことができる病気もありますので、訪れる地域に必要な予防接種を事前に受けておきましょう。特にA型肝炎は、北米、ヨーロッパ、オセアニア以外ではほとんどの地域で接種が推奨されています。必要な予防接種や気を付けるべき病気などについては「厚生労働省検疫所のFORTH」というホームページをチェックしましょう。
破傷風などは一度受けると10年程度有効であったりするなど、長期間効果があるものもあります。面倒くさがらずに予防接種を受けておきましょう。
また、地域によっては生野菜や水道水はなるべく避けるなどの対策も重要です。
保険に申し込む
海外旅行では貴重品が紛失や盗難などにあってしまったり、病気やけがをしてしまうということもあり得ます。確かに十分な注意は必要ですが、必要以上にそのことを心配していては気づかれしてしまうだけで、旅を楽しむことができなくなってしまいます。
旅行保険に入るだけでも、「万が一盗難や紛失にあった時に補償してもらえる」と思うことで気が楽になります。短期間の旅行であってもリスクを回避するために、旅行保険に入っておくことをおススメします。ネットでも即日加入できますし、手続きもとても楽ですので出発当日でも間に合います。
旅行保険付きクレジットカードがあれば大丈夫?
最近では充実した旅行保険付きクレジットカードも普及してきています。旅行保険で適用される項目は
・死亡保険
・損害賠償
・通院・治療費
・携行品損害
・救援者費用
が一般的です。
これらの項目で、旅行保険とクレジット―カードに付帯している旅行保険で大きく違うのが
・通院・治療費
・救援者費用
になります。通院費・治療費については補償対象となっていないクレジットカードもあります。
海外の場合、当然日本の健康保険は適用されませんので、万が一けがや病気で治療が必要になった場合に高額になる恐れがあります。クレジットカードに付帯している通院・治療費はだいたい200万円、通常の旅行保険ですと1,500万円と、その補償額に大きな差があります。「200万あれば十分では?」と思われるかもしれませんが、例えばアメリカで貧血で2日間入院しただけでも2万ドルかかる、と言われています。それだけで保険の補償額が一気に吹っ飛んでしまいますね。。
会員費が無料で旅行保険が付いているクレジットカードを複数持つことによって、補償額を増加させることは可能です。したがって、クレジットカードだけで旅行保険をカバーしたい場合、通院・治療費や救援者費用の補償が付いたクレジットカードは少なくとも2枚以上は準備しておきたいところです。
なお、クレジットカードの場合、審査に時間がかかる、また旅行保険の適用にあたってはそのクレジットカードで旅行の代金を一部支払う「利用付帯」という条件になっているカードもあります。このような不便な面もありますので、十分検討したうえで旅行保険を決定してください。
安全・安心のために準備する持ち物
クレジットカード
海外旅行をするとき、クレジットカードはますます必要不可欠なものになっています。もちろん現金やトラベラーズチェックがあれば何とかなりますが、トラベラーズチェックについては受け入れてくれないお店も多くあります。また、全額現金で持ち歩くというのも危険です。
クレジットカードは先ほどご紹介した保険機能が付いていたり、またATMでのキャッシングも可能になるため、現地で現金が欲しい場合などはとても便利です。
便利さを考えると、クレジットカードは一枚は持っていきたいところです。
パスポートのコピー
海外旅行にはパスポートが必要です。また、海外で身分を証明するものもパスポートになります。パスポートの情報、特にパスポート番号は記入する場面が意外と多い情報です。もちろんホテルやお店などでパスポートを出した途端ひったくられる、ということは無いと思いますが、海外では命とお金の次に大事といっても過言ではないパスポート。現物を出し入れするのはセキュリティ上避けたほうが無難です。
ホテルのチェックイン時など、現物の提示を求められる際は仕方ありませんが、街中でたとえば警官を名乗る人(怪しい場合尾ありますが・・)に職務質問で声をかけられたり、パスポートの提示を求められたときなどはまずパスポートのコピーを見せられるようにしておくと安心です。
そのほか、万が一パスポートを紛失した時にも再発行する際にパスポート情報を持っていると手続きがスムーズになります。
ビザが必要な国の場合は、ビザのコピーも合わせてとっておきましょう。
貴重品入れ(財布は二つ!)
海外では盗難やスリもよく起こります。貴重品を一つの財布やかばんにまとめて持っていると、盗難やスリにあってしまったらすべてをなくしてしまうことになります。ですので、お金とカード類はなるべく分散して所持するようにしましょう。
財布はできれば二つ持っていき、所持金をそれぞれに分散しておくと安心です。あまりお金を使わないことが分かっている場合には、たとえばホテルのセキュリティボックスにお金と貴重品を保管しておき、その日必要な額だけ持ち歩くなどすると安心です。
パスポートは基本的には肌身離さず持ち歩くほうが無難です。ホテルのセキュリティボックスに入れておくのも一つですが、どこで現物の提示を求められるかもわかりません。たとえばセキュリティの厳しい観光スポットでは提示を求められる可能性が高いです。
パスポートのようにどうしても盗難や紛失を避けたいものほど、肌にできるだけ密着させて持ち歩きましょう。例えばパスポートだと首からぶら下げられるパスポート入れがあります。最近はカードのスキミングも多発しているため、スキミングお防げるそのようなカードホルダーがあると便利です。また、パスポートホルダーやカードホルダーも、「持っている」と思われては意味がありません。服の下に見えないように隠すなどする必要があります。
ウエストポーチなど明らかに外からつけているのが分かるものには貴重品は入れないようにしましょう。
南京錠
海外では自分の大事なものは自分で責任をもって管理しないといけません。ホテルやゲストハウスによっては、鍵のない収納場所や部屋の鍵が南京錠というところもあります。こういった場所ではホテルの南京錠を信用せず、自分で持ってきた南京錠を付けるほうがかなり安全です。
また、ロッカーのような収納スペースでも鍵が無い場合に小さ目の南京錠を持っていると安心して荷物をそこに保管することができます。
バックパックのリュックは紐で縛るタイプが多いため難しいですが、現地を散策するときに持ち歩く小さ目のリュックサックのジッパーにも南京錠をつけておきましょう。小さい南京錠は日本の雑貨店で手に入ります。
リュックサックに南京錠をつけておくだけでも、スリや盗難を考えている輩に対して「こいつは警戒心が高い」と思わせることができます。南京錠をつけていてもひったくられると意味がなかったり、ナイフでカバンを開けられたりされますが、大事なのは「狙いやすい観光客ではない」というアピールになることです。
南京錠は大き目とカバンに付ける小さ目のものを二つ用意しておきましょう。
ガイドブック+地図・交通情報(旅慣れた人向け)
いくら旅慣れているといっても、ガイドブック無しで海外を旅するのはあまりに無謀です。何も知らない海外では情報がとても大事ですので、旅慣れている場合でも、大胆に行動するよりもガイドブックから情報を仕入れて、危険な場所やどういったトラブルが起こっているのかなどを事前に知っておきましょう。
また、入国する際に記入する入国カードには必ず現地での滞在先を申告する必要があります。宿泊先を予約していない場合であっても、ガイドブックがあればある程度泊まる場所に目星をつけることができますし、宿泊先の情報も豊富に乗っています。もちろん現地のビジターセンターなどで宿泊場所を探してもかまいませんが、入国する際に滞在先の情報を記入、申告する必要があることは頭に入れておきましょう。
また、最初に滞在する街の地図や交通情報もガイドブックで調べておきましょう。現地に行けばより詳しい地図はいくらでも入手できると思います。ですが、到着した時間帯が夜であったり、すぐに地図が用意できない場合もあります。行先を告げるにも、身振り手振りとかたことの慣れない言葉よりも具体的な図を見せて指で示したほうがよほど早く分かってもらえます。
最初の滞在場所に着くために、空港からどういう交通手段でそこにたどり着くかも事前に決めておきましょう。正規のタクシーを拾ってもらうのが一番安全ですが、なるべく安く済ませたい方はバスや電車という方法を考えないといけません。電車であれば降りる駅名、バスであれば乗り場や降りる場所をあらかじめ調べておかないと、現地で迷うことになってしまいます。
ガイドブックを読んで分かったつもりになっていても、いざ現地に降り立ってみると分かりにくかった。。。ということは良くあります。迷った場合は安全を優先して、多少お金がかかってもタクシーを利用することをおススメします。
いかがでしたでしょうか。海外を旅するときは、準備することも多いですが、事前の準備で旅の安全、安心の度合いが大きく変わってきます。何が起こるか分からない旅だからこそ、事前にしっかりとした準備がとても大事になってきます。これを参考にして準備万端な旅をしてくださいね。