チリの絶景、青の洞窟「マーブルカテドラル」をご存知でしょうか。絶景を集めた写真集などで目にすることが多いので、写真でご覧になったことがある方もいらっしゃると思います。
筆者もずっとこの景色を見ることが夢で、今回ついにその夢を叶えて来ました!今回はそのマーブルカテドラルへの行き方を、チリ国内から行く方法と、アルゼンチンから陸路で行く方法の2パターンご紹介します!
マーブルカテドラルへの行き方の前に:基本情報
マーブルカテドラルは南米のアルゼンチンとチリにの間にまたがる「ブエノス・アイレス湖 」の洞窟で、「世界一美しい洞窟」とも言われています。
「マーブル」という名前の通り、マグマに溶かされた石灰岩が再び固まり、長い年月の湖水の侵食によって流れるようなマーブル模様を生み出しました。そこに湖水の透き通った青色が反射することによって、写真のような青の世界が広がります。
ベストシーズン
チリのパタゴニアは年間を通して寒く、風が強い場所となります。
そのため、夏にあたる9月~4月がベストシーズンと言えますが、その中でもおすすめなのは天気が安定している11月~2月頃です。
マーブルカテドラルは水の反射によって青の輝きが変わってくるので天候はとても重要になります。
滞在日数
ツアー自体は1日で十分ですが、街全体が自然豊かでリフレッシュできる環境なので、ゆったり過ごせる2泊くらいがオススメです。
治安情報
チリでは外国人旅行者を狙った置き引き、スリ、ひったくり等の盗難被害が多いと言われています。
近頃有名なのは「ケチャップ強盗」と呼ばれている被害です。
内容としては、外を歩いているときにケチャップなどの液体をかけられた後に、「拭いてあげるよ!」と声をかけられ、拭いている間にバックから物を盗まれるという手口です。
マーブルカテドラルのある南部の田舎の地域ではなく、首都サンティアゴなど人が多いエリアで発生していますので、滞在の際には荷物に十分注意が必要です。
マーブルカテドラルへの行き方①:チリ経由の場合
マーブルカテドラルへ、まずはチリ国内からの行き方をご紹介します。日本から向かう場合は、下記のルートになります。
マーブルカテドラルがあるのはトランキーロという街です。
東京 →サンティアゴ空港 →バルマセダ空港 →コジャイケ →トランキーロ
日本→サンティアゴ空港まで
日本からチリへの直行便はないので、一般的には北米のロサンゼルスやアトランタなどを経由して行きます。
ですが、アメリカを経由する場合はESTAが必要なので事前にオンラインでESTAの申請をしておく必要があることや、入国審査、トランジットに時間がかかるなど何かと手間がかかってしまいます。アメリカ経由を避けたい人はエア・カナダでのトロント経由も可能です。
チリの玄関口は、首都「サンティアゴ」になります。サンティアゴ国際空港まで、日本からの所要時間は経由地での乗り継ぎ時間を含め、26~32時間ほどです。
チリの入国手続きについて
チリの入国について簡単にご紹介しておきます。
ビザ
90日以内の観光を目的とした滞在の場合、特別なビザの申請は不要です。
入国書類
入国カード、税関申告書の記入が必要です。
移動中の機内やバスの車内で配布されるので、ペンを持っておくと良いでしょう。
注意事項
チリ入国では持ち込み品が厳しくチェックされます。以下の物が入っていないか厳重に確認しましょう。
果物(ドライフルーツ含む)、肉類、木材、植物、豆類、動物類
サンティアゴ国際空港→バルマセダ空港
サンティアゴ国際空港に到着したら、そこからさらにバルマセダ空港まで移動します。サンティアゴから南に1,400km離れているバルマセダ空港までは、ラン航空とスカイエアラインが運行しており、本数は1日5~10便で、2時間半程度で到着します。
比較的本数があるので、サンティアゴ到着後、その日のうちに移動できればベストですが、入国審査等でどのくらい時間がかかるか分からないので、時間には余裕を見て行動するようにしましょう。
バルマセダ空港→コジャイケ
バルマセダ空港からはタクシーかミニバスでの移動となりますが、移動時間は40分ほどです。
ミニバスは「AEROPUERTO」という表示を目印に探すと見つかります。
コジャイケ→トランキーロ
マーブルカテドラルのあるトランキーロまでのバスは基本的に午前中のみの運行なので、前日までには予約を入れておくことをおすすめします。
料金は12,500ペソ (約2,000円)で、4時間ほど走行するとマーブルカテドラルのある「トランキーロ」という街に到着します。
コジャイケに宿泊する場合
その日のうちにトランキーロまで移動できない場合はコジャイケに宿泊しましょう。コジャイケは大きい街なのでスーパーや商店街などがあります。
一方、トランキーロにはATMや両替所がありません。宿やレストラン、商店などもカード支払いに対応していないところも多いので、コジャイケでチリペソの現金を多めに用意してから向かうことをオススメします。
今回筆者が宿泊した宿はAustalという新しい宿で、1泊10,000チリペソ(約1,600円)でした。
個室とドミトリーがあり、部屋はこのような感じです。コジャイケはあまり観光客が多くないので、ドミトリーでも利用者は筆者だけでした。
有名な「UNIMARC」という大型スーパーのある通りの坂をさらに5分ほど登っていった先にあるので、スーパーも近くにあり何かと便利な宿でおススメです。
マーブルカテドラルへの行き方②:アルゼンチンからのアクセス
マーブルカテドラルはチリとアルゼンチンの国境から近い場所にあるため、アルゼンチンから陸路でチリに入り、マーブルカテドラルへ行かれる方も多いのではないでしょうか。
筆者はアルゼンチンのパタゴニア地方から向かいました。エル・チャルテンという街で「フィッツ・ロイ」を観光し終えてから、チリのマーブルカテドラルまで北上するような形です。
ちなみに、フィッツ・ロイとはあのスポーツアパレルブランド、パタゴニアのロゴのモチーフにもなっている有名な山脈のこと。
この移動は直行のバスや飛行機がなく、乗り換えが多いので少々大変ですが、流れを把握していれば特に困ることは無いと思います。
エル・チャルテン→ロス・アンティグオス
まずはエル・チャルテンのからの夜行バスに乗車しました。
筆者は乗車時間を30分勘違いしていて、気付いた時はすでに出発時間の5分前!!物価の高いエル・チャルテンにもう1泊するのも計画が遅れるのも困るので、全力ダッシュで向かいました。。
バスはもう行ってしまったかなと半分諦めていましたが、バスターミナルに着くとまだバスが停まっており、夕食を配布しているようでした。
息がゼーゼーになりましたが、ダッシュして来てよかった・・・・。
バスの乗車率は高かったですが、車内は静かで乗り心地も悪くなかったです。
今回利用したバス会社
【バス会社】Chaltentravel
【時間】21:00(毎日運行)
【走行時間】約8時間
【料金】2,090アルゼンチンペソ(約5,500円)
【サービス】夜ご飯(パン類)、車内トイレ有
ロス・アンティグオス→チレチコ
翌朝の6時頃、ロス・アンティグオスに到着しました。その時間はまだバス会社が営業時間前で開いておらず、乗車待ちの人は施設の中で待機していました。
建物自体は開放されていて、寒さを防ぐことができたので助かりました。
午前7時頃、ようやくツアー会社がオープンし始め、チリへ入国するための入国審査カードなどを配布していました。
周りの人がバスチケットを購入している様子がなかったので、バスの車内で購入するシステムなのかなと思い、とりあえず用紙に記入だけして待機していました。
その後ミニバンが到着し乗り込もうとすると、「チケットを持っている人を先に乗車させてからね」と言われてしまいました。他の人たちは事前に予約していたか、窓口で購入していたのでしょう。
結局定員オーバーになったようで、そのミニバスには乗れませんでした。。皆さんは同じ状況にならないよう、ちゃんとバスチケットを購入して準備してください!
筆者は運よく、20分後に違う会社のミニバスに乗ることができるようだったので、そちらを予約することになりました。次の街チレチコまでは1時間ほどですが、途中でチリへの入国があるので乗り降りで慌ただしかったです。
チリへの入国に関しては、入国時の荷物チェックが厳しいようで、ドライバーに持ち込み禁止物(果物、乳製品、お肉)などが含まれていないか入念に確認されました。ですが、実際の入国審査や荷物チェックはスムーズに流れていて、審査官の人たちも優しかったです。
利用したバス会社
【バス会社】PatagoniaMarga
【出発時刻】午前9:00
【走行時間】約1時間
【料金】200アルゼンチンペソ(約500円)
チレチコ →トランキーロ
チリに入国し、最終目的地のトランキーロまではまた乗り換えが必要になります。
チレチコという街にある小さなバスターミナルに、バス会社のオフィスが2社ほどあり、定員10人程度の小さなバンで移動します。人数が集まり次第、随時出発しているようでした。
支払いはクレジットカードでも受け付けていましたが、機械の調子が悪く読み込みませんでした。チリのお金はまだ持っていなかったのですが、徒歩5分くらいのところにATMがあったので、そこで現金をおろしました。
後の注意事項でも記載しますが、トランキーロはATMが無いので到着前に必ず現金を準備しておく必要があります。
ちなみにこの移動では、アウストラル街道の絶景を楽しむことができます。
ドライバーが湖が綺麗に見える場所で何度か車を停車させ、説明してくれました。
驚くほどの青い水の色に感動します。
利用したバス会社
【バス会社】Transporte CARRERA
【走行時間】約5時間
【料金】14,000チリペソ(約2,200円)
以上が移動ルートになりますが、アルゼンチンのパタゴニアから向かう際は、2回ほど乗り換えが必要で半日ほど要するため、結構ハードな移動となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。日本から地球の反対側にあるチリへの移動も時間がかかり、さらにマーブルカテドラルへの移動も大変ですが、それだけの時間をかけて行く価値があるのも事実。
ぜひその絶景を目の当たりにしてください!