アゼルバイジャンに続いて、ジョージア4日間の海外一人旅。ジョージア2日目の今日は、トビリシからバスで30分ほどで行けてしまう世界遺産の街、ムツヘタを日帰りで訪れます!
世界遺産に登録されている3つの教会、スヴェティツホヴェリ大聖堂・サムタヴロ教会・ジワリ修道院を中心に、ムツヘタの観光情報をご紹介します!
【ジョージア】一人旅旅行記:ムツヘタへの行き方
今日のメインイベントは、トビリシからバスで30分ほどで行けてしまう、世界遺産の街、ムツヘタ観光です。
旅のヒント③:メトロの乗り方
トビリシでのメトロの入口は、東京と同じように近くにメトロのマークが書かれた看板が立っているので、それに従って進むと、入口に辿りつけます。
(上記の写真では、「←M」と書かれています。)
メトロは基本的に、ICカードを購入して乗車しますが、このカードは市内を走る公共バスにも使うことが可能です。
まずは窓口に行って、カードを購入しましょう。
カードの購入は、デポジットに2ラリが必要で、1回の乗車につき、0.5ラリなので、自分が乗る回数を考えて購入金額を決めてください。
もちろん、追加チャージも可能です。
Liberty Squareでは、窓口の前に係員の女性も立っており、英語で親切に教えてくれました!
異様に速いメトロのエスカレーター
窓口でICカードを購入し、機械にかざしてメトロ構内へ入ると、地下深くへ続く、ながーいエスカレーターが。
驚いたのは、このエスカレーターのスピード!
日本のエスカレーターの2倍ぐらい速い!!
最初乗るときに、少しビビるぐらい猛スピードで進んで行きます。
ちなみに、トビリシのメトロの駅のホームには、現在時刻と、次に来る電車までの残り時間が表示されています。
この残り時間が残り数秒になると、点滅しだすと同時に、電車もホームに入ってきます。
時間通りに電車が来るのはありがたいですね!
旅のヒント④:ムツヘタへの行き方(Didube駅からバスの乗り方)
ムツヘタへは、メトロの駅、「Didube」駅を降りた場所にあるバスターミナルから、ムツヘタ行きのバスに乗って30分ほどです。
今回は、ホステルの最寄り駅、Liberty Squareから乗車し、Didube駅は6駅目になります。
Didube駅に着いて、出口を出ると(出口は1つ)、アーケード街のように細い道の両端に所狭しとたくさん並んだお店が並んでいますので、まずはこのアーケードを抜けましょう。
アーケードを抜けると、写真のような通りに出て、左の方にはたくさんのバス(マルーシュトカ)が停まっていますが、こちらではありません!
写真の中央上部にある、少し見えにくいですが、「KAZBEGI」と書かれた看板の下から奥に続いている道をさらに進みます。
道を奥に進んだところに、たくさんのバスが停車しているターミナルがあります。
このターミナルに向かって左手にある、小さな小屋に「Cash Desk」と書かれているので、こちらでムツヘタ行きのチケットを購入しましょう。
こちらがそのチケット。ロシア語で書かれているのでよく分かりませんが、ムツヘタ行きは1ラリです。
ムツヘタに到着して、バスを降りる時に車掌さんに渡しましょう。
【ジョージア】一人旅旅行記:ムツヘタ観光①スヴェティツホヴェリ教会
バスを降りて数分で、最大の見どころ、スヴェティツホヴェリ教会が見えてきました!
ムツヘタにある3つの世界遺産の教会、修道院の中でもこちらが1番大きな教会になります。
旅のヒント⑤:教会へ入るときのマナー
教会の入口には、服装などのマナーについて記載した看板が立っていることが多いですが、マナーには十分に気を付けましょう。
男性の場合、タンクトップや膝上まで足が見えるような短パンはNGです。
女性の場合、頭が隠れる頭巾やスカーフなどが必要です。
いずれも、教会によっては足や頭を隠すスカーフを貸し出ししている場合もありますが、そうでない場合もあるので、教会を訪れる可能性がある日には、服装に注意してください。
ムツヘタの教会も、ジワリ修道院で膝上まで足が見えている男性が外に出るよう注意されていました。
スヴェティツホヴェリ教会の見どころ
それでは、この何とも神聖で歴史のあるスヴェティツホヴェリ教会の見どころを、少しだけご紹介したいと思います。
詳細は、こちらの記事をご参照ください!
【世界遺産】スヴェティツホヴェリ大聖堂(ジョージア)を100倍楽しむためのマメ知識4選(準備編)
【世界遺産】スヴェティツホヴェリ大聖堂(ジョージア)を100倍楽しむためのマメ知識(実践編)
正面入口は西側に
教会の正面入り口は、西側に造られています。
スヴェティツホヴェリ教会に限らず、ジョージアの教会の特徴として、建物が十字型に造られていることが挙げられます。
これはジョージアの歴史でも、6世紀から11世紀ごろにかけて見られる、教会の建築技術の1つです。
最も高いドーム型の屋根の前に、さらに3層の屋根があるのが分かります。
このうち、3層目(最も奥、高い屋根)には左手に福音の書を持ったキリストと、両端にそれぞれワインとパンを持った天使が描かれています。
ワインとパンがキリスト教では、どのような意味を持つか。それぞれ、キリストの「血」と「肉」の表れです。
さらに、その下にはブドウの実とツルが描かれています。ジョージアでは、ブドウは神聖なものとして、教会の装飾に用いられているのだとか。
建物内の見どころ
入口を入って、真正面の奥にあるのが、キリストのフレスコ画です。左手に福音の書を持ち、キリストの上には4人の天使、天童が描かれています。
正面に向かって右側には、こちらの小さな教会が保管されています。こちらの教会は、このスヴェティツホヴェリ教会の起源とも言えるもの。
そして、中央には今は使われていないこちらの台座があります。
そのほか、額に入れられたたくさんの絵画のほかにも、このような貴重なフレスコ画が今も残されています。
ムツヘタの歴史的重要性
ムツヘタはイベリア帝国の首都として、800年以上も栄えた歴史のある街です。
そこは経済、政治だけでなく、宗教の中心地でもあり、4世紀の初めに正式にキリスト教を受け入れたことにより、「第2のエルサレム」と呼ばれるほど、キリスト教において神聖な場所として見なされてきたのです。
もともと5世紀ごろに建てられ、現在の姿は11世紀ごろに再建されたものがベースになっています。
その後も、地震た外敵からの襲撃など、度重なる苦難の道を歩んできましたが、歴代の王やムツヘタの民衆の力で、その度に修復や改修を繰り返し、生き延びてきました。
ジョージアの人にとって、スヴェティツホヴェリ教会は心の拠り所でもあり、「この教会無くしてジョージア無し」と言う人もいるほどなんだそうです。
歴代の王、王妃が亡くなったときの埋葬や、王族の結婚、洗礼など、重要な儀式はすべてこの教会で執り行われてきたことを考えても、スヴェティツホヴェリ教会がいかに重要な教会であるか分かるかと思います。
外壁も忘れずに観て周ろう!
スヴェティツホヴェリ教会の見どころは、教会の中だけではありません。外側からも、教会の魅力を知ることが出来ます。
スヴェティツホヴェリ教会は、東西南北いずれの外観もどれ1つとして同じものはありません。
四方の外壁に、それぞれ違った装飾がなされているので、それを知っていると、スヴェティツホヴェリ教会をさらに深く楽しむことが出来ます。
(教会周辺)ぜひ飲んでおきたい飲み物:Lagidze Water
スヴェティツホヴェリ教会の敷地の外側には、お土産屋さんなどが並んだ通りがありますが、そこで是非とも飲んでおきたいのが、Lagidze Waterと呼ばれる、昔ながらの方法で作られている飲み物。
味は、レモンスカッシュと似ていますが、レモンの味が濃密です。この飲み物は、トビリシを含め、このエリアでは数か所でしか飲むことが出来ないのだとか。
値段は3ラリほど。
【ジョージア】一人旅旅行記:ムツヘタ観光②ジワリ修道院
歩きでは正直厳しい!ジワリ修道院への行き方
喉を潤したところで、道を歩いていると、タクシーのおじさんが声をかけてきました。
ムツヘタの街を歩いていると、タクシーの呼び込みが多いですが、だいたいがジワリ修道院へのタクシーです。
「ジワリ?」
と、街からも丘の上に小さく見える修道院を指さして声をかけてきます。
最初は20ラリほどで声をかけてきましたが、最終的に15ラリにしてもらえました。
英語が通じないので、片道だと後でしらを切られないよう、何度も
「行って帰ってで15ラリね!」
と、身振り手振りでしつこく念押し。
直線距離だと、歩いて行けそうに感じるジワリ修道院。ですが、ムツヘタの周りを流れる3つの川がそれを許してくれません。
どれだけ遠回りをするか、地図で示してみました。
川を無視して直線距離でスヴェティツホヴェリ教会とジワリ修道院の距離と、実際のルートを見比べてみてください。
いかに遠いか!
2度橋を渡って川を越え、またジワリ修道院が建つ丘の上まではくねくねと曲がった緩い登り坂の道が続いています。「歩いていく!」という心が簡単に折れてしまうのが、お分かり頂けるかと思います。
ジワリ修道院見どころ
小高い丘の上にある、ジワリ修道院。
スヴェティツホヴェリ大聖堂に比べると建物は小さいですが、何とも均整のとれた美しい形をしています。
ジワリ修道院が神聖な理由
名前となっている、「ジワリ」というのはグルジア語で「十字架」の意味です。つまり、「十字架教会(英語ではHoly Cross Church)」という名前が付けられています。
その由来となったのは、ジョージアをキリスト教国にしたとされる、聖ニノがこの地に十字架を建てたとされている伝説に基づいています。
そのほか、このような伝説も残されています。
ジョージアで最初の教会であるスヴェティツホヴェリ大聖堂を建てるための木材として利用された、聖なる木を切り落としたところ、3つの十字架が見つかりました。
その十字架は、やがて天高く舞い上がり、3つの星となってそれぞれ別々の方向に散らばっていきました。最も輝いていた星が向かったのが、このジワリ修道院が建てられた丘だったのです。
それを見た聖ニノは、この地に十字架を建て、祈りを捧げた-。
いずれにしても、キリスト教国ジョージアの祖ともいえる聖ニノと深い関わりがあることはお分かり頂けるかと思います。
丘からの素晴らしい景観
ジワリ修道院は、何といってもこの美しい景観を堪能できるのも魅力です。
川によって3つに分かれた大地と、緑豊かな山々。ムツヘタは、向かって右側の街です。
修道院のすぐそばにこのような景観が広がっており、修道院が小高い丘の崖のすぐそばに建てられていることが分かります。
山を除くと、周りは平らな平野が続いていて、この丘の高さがより強調されているように感じました。
そんな丘のてっぺんの、崖の間際に造られている、というのも、ジワリ修道院の神秘性の演出に一役買っている気がします。
建物の内部
修道院の中はそれほど広くありません。
入って真っ先に目に飛び込んでくるのが、こちらのニノの十字架。入口は南側に造られていますが、十字架は東側に向かって建てられています。
十字架を真正面に捉えると、その奥の壁に造られた3つの窓が、十字架に光を与えているようです。
ちなみに、3つの窓が造られているのはこの東側だけ。ニノの十字架の存在感をより強調しています。
こちらの十字架、建物内の真ん中ではなく、そこから少しずれた場所にあえて置かれているんだそうです。
この大部屋ではなく、ジワリ修道院の中心となるように設計されたんだとか。
訪れた時には、ちょうど結婚式が行われていました!
きれいなホテルや教会で行うのもいいですが、こんな歴史ある教会での結婚式もまた格別ですね!
修道院のふもとには、お土産を販売している屋台なども出ていて、それなりに賑やかです。
【ジョージア】一人旅旅行記:ムツヘタ観光③サムタヴロ教会・修道院
タクシーのおじさんにムツヘタの街中まで送ってもらい、次は3つ目の世界遺産、サムタヴロ教会・修道院へ。
噴水の広場を少し上がった先にあるのが、こちらのサムタヴロ教会・修道院です。聖ニノが住んでいたこともある、という伝説が残されているぐらいなので、こちらもかなり格式の高い教会です。
外壁にはアーチ形の装飾があったり、一番上のドームに取り付けられた窓にも豪華な装飾がなされていて、これまで観てきた2つの教会に比べると、最も豪華な外観かもしれません。
聖ニノの教会と言われるからでしょうか、他の2つの教会に比べるとどことなく女性的なイメージを感じました。
こちらの建物の隣には、聖ニノの小さな博物館も併設されています。
建物内の様子
サムタヴロ教会・修道院は、他の2つの教会と違って、建物内の撮影は禁止されています。
残念ながら、入口までしか撮影できませんでしたが、建物の中にはスヴェティツホヴェリ大聖堂と同じように、額に入れられて飾られた絵画や、壁にフレスコ画が描かれています。
3つの世界遺産の教会の中では、建物内の壁やフレスコ画はこちらが一番きれいで保存状態も良いです。
見逃せない小さな教会
サムタヴロ教会・修道院の敷地内の隅にある、こちらの小さな教会。
この教会、聖ニノが実際に祈りを捧げた教会とも言われており、とても貴重な教会です。
メインの教会だけでなく、こちらの小さな教会や、建物の周りを1周して外壁も観ると、いろいろな発見があって面白いと思います。
【ジョージア】一人旅旅行記:ムツヘタ観光④市内散策
もう1つの名もなき教会
ムツヘタには、世界遺産には登録されていないものの、スヴェティツホヴェリ大聖堂、サムタヴロ教会・修道院のほかに、もう1つ教会があるというので、そちらも観に行ってみることに。
場所としては、スヴェティツホヴェリ大聖堂の前のお土産屋さんが並んでいる通りを、そのままずっと奥に進んで行った場所にポツンと建っています。
こちらがその教会。
一見すると、教会であるかも分からない形をしていますが、かなり古そうではあります。
本当に小さい教会で、中に入ることもできますが、内部の撮影は禁止されています。
入口には女性のスタッフがいました。
また、建物の裏にはなぜか鎖につながれた牛も。
何この組み合わせは!?
お土産、レストラン通り
先ほどの小さな教会と、スヴェティツホヴェリ大聖堂の間にあるのがこちらの賑やかな通り。
この先は大きな駐車場になっていて、観光バスを降りた観光客はまずこちらの通りを入ってスヴェティツホヴェリ大聖堂に行くみたいです。
たくさんのお土産や、レストランが並んでいるので、ショッピングや食事はこちらでするのも良いかもしれません。
遅めのランチ
ムツヘタの観光も一段落して、時間は15時前。
さすがにお腹も空いてきたので、遅めのランチを取る事にしました。
さきほどの賑やかな通りからは少し離れた場所にある、こちらのレストランをチョイス。中は2階建てになっていて、とても広いし、壁一面がガラス窓になっているので見晴らしもGoodです!
注文したのは、こちらのポークのソテー的な料理。
塩コショウのシンプルな味付けで、美味しいです!
アゼルバイジャン同様、ジョージアでもパンが付いてきました。
ジョージアは、水の種類も豊富で、メニューにもいくつかのミネラルウォーターが並んでいます。
適当に1つ注文。炭酸入りのミネラルウォーターでした。普段は炭酸入りのミネラルウォーターは飲みませんが、暑くて喉が渇いたときの炭酸は、最強ですね!
ご飯が9ラリ、水が1.5ラリなので、安い!
【ジョージア】一人旅旅行記:ムツヘタからトビリシへの帰路
旅のヒント⑥:ムツヘタからトビリシへのバス
ムツヘタからトビリシへのバスは、こちらのバス停で待っているとトビリシ行きのバスが来るので、それに乗りましょう。
こちらのバス停は、街中にある噴水広場の向かい側、サムタヴロ教会・修道院へと続く上り坂の手前にあります。
バスのフロントガラスに行き先が書いてあるので、「Tbilisi」と書かれていることを確認しましょう。
旅のヒント⑦:ムツヘタの観光時間
ムツヘタはとても小さな街なので、ご紹介した3つの教会+ジワリ修道院を観て周るのも3,4時間ほどで周れてしまいます。
(ただし、ジワリ修道院へはタクシーで。)
周る順序としては、
①スヴェティツホヴェリ大聖堂
②お土産屋通りを散策
③小さな教会
④ジワリ修道院へタクシーで
⑤帰りにサムタヴロ教会・修道院で降ろしてもらう
⑥そのままバス停でトビリシへ
が一番効率的だと思います。
もちろん、今回ご紹介した教会以外にも見どころはたくさんあると思いますので、こちらをベースに思い思いの旅をしてみてはいかがでしょうか!?
【ジョージア一人旅旅行記】関連記事
今回のジョージア一人旅旅行記、首都トビリシと世界遺産の街、ムツヘタを訪れた時のこちらの記事も合わせてお読みください!
【ジョージア】トビリシ一人旅旅行記(国境超えとナリカラ砦)
【ジョージア】一人旅旅行記:トビリシの市内観光徹底紹介!
【ジョージア】一人旅旅行記:トビリシ最終日(フリーマーケットとケバック)