旅ガイド

【京都】一度は訪れたい!桜の名所、おススメスポット7選(2021年度版)

春の訪れとともに短い期間ですが、一斉に咲き誇る桜は毎年でも愛でたいものですよね。今回は紅葉と並んで桜のシーズンも観光客で溢れる京都で、ぜひ訪れてほしい桜の名所・おススメスポットを5つご紹介します。
それぞれ違った特徴、違った良さがあるスポットを選んでいますので、お好みに合わせて京都の桜めぐりをお楽しみください!

菜の花と桜の共演が美しい!山科疎水エリア

山科疎水

JR京都から1駅の場所にある山科疎水。京都には琵琶湖から水が運ばれていることはご存じかと思いますが、琵琶湖からの水は琵琶湖疎水、山科疎水を通って京都の蹴上インクラインへと続いています。

山科駅を北に歩いて5,6分の場所に、山科疎水の両側に桜と、そして菜の花が咲き誇る場所があるのですが、このスポットが近年とても人気に。
桜の名所は数多くあると思いますが、黄色い菜の花と合わせて楽しめる場所というのはなかなか他にはないのでないでしょうか。菜の花も桜と開花時期が同じであるため、このように菜の花の黄色と桜の白~薄ピンクの共演を楽しむことができます。

こちらの菜の花は自然に植生されたものではなく、地元の方が植えられて大切に育ててきたものなのだとか。
地元の方からも親しまれているスポットとして、朝は散歩やランニング、歩道にあるベンチに座っておしゃべりを楽しむ方など思い思いの時間がゆっくり流れています。

川沿いを南に少し歩いていくと、川はトンネルへと入って琵琶湖の方まで続いていきます。そして散歩道はまだまだ南にずっと伸びているので、せっかくならこの散歩道をじっくり時間をかけて歩いてみたいもの。
菜の花が咲いている一画は、この後ご紹介する毘沙門堂に続く道の周辺エリアだけになりますが、桜の花は散歩道に沿って咲いており、南には小さいですが公園もあるので春の散歩コースとしてもおススメです。

【アクセス】
JR 東海道・山陽本線「山科」駅で下車 徒歩6分
京都地下鉄東西線「山科」駅で下車 徒歩6分
京阪「山科」駅で下車 徒歩6分

毘沙門堂

山科疎水に来たからには合わせて訪れたいのが、こちらの毘沙門堂。お寺の始まりは鎌倉時代まで遡る1195年と古く、江戸時代には将軍家綱や紀伊・尾張の徳川家から大がかりな寄進がされるなど、その庇護を受けています。

山科疎水から北に上がる坂道を歩いて数分の場所にある小さなお寺ですが、このように徳川家にゆかりのある由緒あるお寺で、見どころも多く有名なお寺です。

桜は、本堂周辺の前庭に咲いています。本数はそれほど多くないのですが、前庭の小ぢんまりした広さに比べて桜の木が立派で大きいからでしょうか、とても見事に咲き誇っていて存在感は抜群です。

有料ですが、本堂に上がって中を参拝することができるので、お寺の中から桜を観るのも良し、外側から建物と一緒に桜を観るのも良し。また桜もしだれ桜からソメイヨシノまであるので、観ていても全く飽きません。

有料ではありますが、毘沙門堂の本堂に上がることを強くおススメします。上がるとまずはお寺の住職から簡単なお寺の説明があるのですが、本堂には徳川家康の像などが祀られており、外から観ると比較的新しいように見えるのですが、本堂の天井はススで黒くなっており、ところどころに金粉がキラキラと残っているぐらいで、歴史の長さを感じさせてくれます。

また、各部屋に描かれた襖絵も遠近法などを巧みに利用して描かれたもので、人の動きに合わせてその見え方が変わる、とても面白い絵になっています。

一番の見どころが、円山応挙作と言われている「鯉図」。こちらも、人の動きに合わせて鯉が付いてくるような錯覚を楽しむことができます。

こちら本堂の外観ですが、天井付近もよく見ると見事な彫刻が施されていて、日光東照宮に通じるものがあります。また、先ほどご紹介したように徳川家ゆかりのお寺なので、本堂内には菊の紋章があるのですが、外には徳川家の葵の紋章が施されていて、こちらもぜひチェックしてみてください。

【アクセス・ホームページ】
JR 東海道・山陽本線「山科」駅で下車 徒歩12分
京都地下鉄東西線「山科」駅で下車 徒歩12分
京阪「山科」駅で下車 徒歩12分
公式ホームページ:http://bishamon.or.jp/

「御室」の桜とツツジが美しい!世界遺産:仁和寺

京都の桜の中でも、見ごろの時期はやや後ろになってしまうのですが、他の桜が満開の時期と合わせても見どころの多い魅力的な場所が、こちらの仁和寺。京都の世界遺産の1つです。

その魅力の1つ目が、桜と「御室ツツジ」と呼ばれるツツジの共演です。それをご紹介する前に、境内にある桜ももちろん美しく、こちらの中門は柱がややピンク色になっていてまさに桜との色合いもぴったり!
お寺と桜の見どころは数多いと言えども、ピンクの柱がある(歴史ある)お寺というのはそうそうないでしょう。

世界遺産、仁和寺と桜の繋がりを1つご紹介しておきますと、こちらの仁和寺の寺紋が桜であることはご存じでしょうか。境内や宸殿など、良く観てみると桜のマークをいろいろなところで見つけることができます。
上の写真のように、桜のマークに二本線が引かれているのが正式な寺紋で「二引きに桜」と呼ばれています。

中門をくぐると、金堂・五重塔・御影堂など見どころが多いのですが、特に五重塔の周辺には御室ツツジが見事に咲き、その鮮やかな紫ピンクはとても境内に映えており美しいです。

京都は桜、紅葉ともに有名ですが、どちらも名所と呼ばれている場所は実は同じ場所が多いですよね。それは同じ場所に桜と紅葉が多く植えられているからなんですが、紅葉は意外と秋以外のシーズンはあまり目に留まらないもの。
ですが、桜のシーズンは紅葉にとっても、その力強い緑色の葉が映える美しい時期でもあります。ですので、桜と一緒に生命力溢れる緑色の紅葉もぜひ楽しんでみてください。

上記の写真はツツジの上にたくさんの紅葉の葉が緑色に染まってとても美しいです。

桜シーズンの世界遺産、仁和寺の見どころの2つ目が、とても有名な「御室桜」です。この桜はここ仁和寺に特有の桜で、こんもりした土台に根を張り、その背丈も低いことが特徴。
ですので、大人の身長だと目線間近で桜を楽しむことができ、ここ仁和寺では御室桜が植えられている一画にすのこの歩道スペースが設けられていて、満開の時期になるとまるで桜のトンネルをくぐっているかのようなぜいたくな体験を味わうことができます。

唯一残念なのが、この「御室桜」の開花時期は一般の桜に比べて遅いこと。ですので、他の桜が満開の時期でも、御室桜はようやく少し花が咲きだした、というタイミングになります。

それでも、満開シーズンは人で混みあうこと間違いないので、少しでも花が開花した時に「御室桜」を楽しんでみましょう。

咲き始めの御室桜はとても真っ白で、他の桜と少し違う色合いもぜひ楽しんでください。

【アクセス・ホームページ】
京都駅から京都市バス26番「御室仁和寺」下車すぐ
嵐電(京福電鉄) 「御室仁和寺」駅 下車徒歩3分
ホームページ:https://ninnaji.jp/

線路と桜のコラボが面白い!蹴上インクライン

京都の中でも桜・紅葉シーズンに限らず人気なのが、南禅寺エリアとこちらの蹴上インクラインです。

蹴上インクラインは先ほどご紹介した山科疎水から続く、琵琶湖からの水が京都に流れ出る場所で、こちらの線路跡の横には琵琶湖からの水を運ぶ水路があります。

この蹴上インクラインの両側には桜が多く植えられており、また線路跡は桜が植えられている歩道から低い場所に設けられているので、この蹴上インクラインを歩くと桜のアーチをくぐっているようで、他には味わえない楽しみ方をすることができます。

蹴上インクラインのすぐ先には琵琶湖からの水を貯めておく貯水池があり、そのそばには京都動物園もあるので、この辺りは休日になると多くの人で賑わっていて、桜のシーズンともなるとこのインクラインはかなりの混雑に。

そのため、静かにこの桜を楽しみたい方はなるべく早朝に訪れるのが良いでしょう。

【アクセス】
京都地下鉄東西線 「蹴上」駅 下車 徒歩5分
京都市バス 「平安神宮前」 下車 徒歩10分

しだれ桜の名所!平安神宮「神苑」

蹴上インクラインを訪れたら合わせて訪れたいのが平安神宮です。平安神宮は京都遷都1,100年を記念して1895年に創建された神社で、古都京都においては実は新しい神社になるのですが、京都三大祭りの1つに数えられている「時代祭」が開催されるなど、京都の人にとっては京都の生活の1つとなっている存在でもあります。

平安神宮も境内が広く、平常時はそれほど混雑しているイメージはありませんが、桜のシーズンは別。紅しだれ桜の名所として知られていますので、ぜひ一度はその桜を愛でてみたいですよね。

平安神宮の奥に広がっているのが「神苑」と呼ばれている池泉回遊式庭園です。この庭園は歩いてみると思っていた以上に広いことを実感できるかと思いますが、しだれ桜が美しく密集して咲いているのはその入り口に近い一画です。

広大な池の周りにも桜を観ることができるので、しだれ桜の他にも庭園の中にある優雅な桜を楽しむことができます。

平安神宮のしだれ桜はややピンク色が強く、とても鮮やかに映えているのが美しいです。また、しだれ桜の魅力はやはり間近で楽しめることと、上からまるで桜が降り注ぐかのような気持ちを味わえることではないでしょうか。

ぜひ平安神宮が誇る広大な庭園を楽しみながら、しだれ桜を目いっぱい楽しんでみてはいかがでしょう。

【アクセス・ホームページ】
京都市バス 「平安神宮前」 下車 徒歩すぐ
ホームページ:http://www.heianjingu.or.jp/

艶美な夜のライトアップが魅力!世界遺産:二条城の桜

ここからは夜のライトアップで楽しむ京都の桜の名所をご紹介します!

1つ目が、二条城のライトアップです。こちらは2021年、AR技術を取り入れた新しい桜のライトアップ企画「NAKED FLOWERS -桜- 世界遺産・二条城」でも話題となっています。
このイベントは二条城の桜はもちろん、写真のように城壁や唐門などに桜の映像を投影するプロジェクションマッピングや、専用のアプリを使って桜をより楽しむことができる体験型のイベントです。

世界遺産、二条城の桜のライトアップの特徴はやはりその演出にあると言えます。入口から入って、「桜灯りの道」を歩くのですが、城壁沿いの両端にほんのりともされた灯りが何とも言えない雰囲気を味わわせてくれます。
そして、その先は最初の見どころである桜の庭園へと続いています。

世界遺産、二条城のライトアップのもう1つの特徴は人工的なライトアップで色が変化する演出を加えていることです。そのため、一番の見どころである清流園エリアでは桜の木や庭園の建物がライトアップの色に合わせてカラフルに変化している姿を楽しむことができます。

ライトアップは青白い色からピンク、紫へと絶えず変化しているので、その時々に合わせて違うイメージの桜を楽しむことができます。

ライトアップを楽しむ時間帯

二条城のライトアップは18時に開園しますが、3月下旬~4月上旬にかけてこの時間帯は完全に日が沈んでいないため、まだ薄明るく、プロジェクションマッピングなどはあまり色鮮やかに写ってくれません。

桜のライトアップに関しても、19時前ぐらいでようやく暗い中でのライトアップがきれいに映し出され、できれば19時半前後、完全に辺りが真っ暗になってから訪れるのが良いでしょう。

ただし、2021年のイベントでは仕掛けを使った桜をより楽しむために、来場者に対して提灯が配られるのですが、こちらは限りがあるため、開場後30分ほどで在庫が無くなってしまい、その後は前の客が利用した提灯が返却されるのを待つ必要があります。

あまりうまく写真が撮れず、雰囲気が伝わりにくいですが、ぜひ近代的な桜のライトアップショーをお楽しみください!

【アクセス・ホームページ】
京都市バス 「二条城前」 下車 徒歩すぐ
京都市営地下鉄東西線「二条城前」駅 下車 徒歩すぐ
ホームページ:https://nijo-jocastle.city.kyoto.lg.jp/

桜のライトアップの王道!世界遺産:東寺

最後にご紹介するのが、こちらも京都の世界遺産の1つ、東寺の桜ライトアップです!
筆者個人的には一番のおススメスポットになるので、是非ともこちらは訪れていただきたい桜の名所になります。

東寺をおススメする理由が、
①昼間でも十分に見ごたえのある境内の庭園が、夜のライトアップでより一層魅力が増すこと
②五重塔、池、しだれ桜、桜道など、この庭園の中に桜の楽しみ方が幾重にも広がること
です。

二条城とは対照的に、東寺のライトアップはあくまでも自然の美しさを演出するためにライトアップに演出はありません。ですが、光の当て方などは工夫が凝らされていると感じました。

そして、なんといっても五重塔と桜のダイナミックなライトアップが楽しめるのはここ東寺だけでしょう。京都市でも最も古い木造の五重塔が、夜のライトアップで黄金に輝く姿は一見の価値ありです。

五重塔の周辺は池が設けられていて、講堂・金堂側のエリアは比較的歩くスペースが広く、桜の絨毯を歩いているかのような演出を味わうことができます。
一方、池の反対側は歩道スペースが狭く、桜と合わせて紅葉がたくさん植えられているので、こちらはより密集した木々の小道を歩きながら桜を楽しむことができ、庭園の場所によって全く違う楽しみ方ができるのがとても面白いです。特に木々の小道は風が吹くと、桜の花びらがヒラヒラと舞い落ちるので、それも一層風流ですよね。

ちなみに、世界遺産、東寺の名物となっている桜が、庭園エリア入口に立つこちらの見事なしだれ桜です。こんもりとした小丘の上に堂々と植えられた桜なので、存在感もその咲きっぷりも抜群です。

【アクセス・ホームページ】
JR京都駅より徒歩15分
近鉄電車「東寺」駅 下車 徒歩10分
ホームページ:https://toji.or.jp/

 

いかがでしたでしょうか。
京都にはこの他にも桜の名所、有名スポットが数多くあり、とてもすべてを紹介しきれないのが残念ですが、それぞれに違った良さや見どころがあるので、ぜひ春の京都で桜を楽しんでみてください!

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