カンボジアの世界遺産、アンコール・ワットを巡る5日間の一人旅(ひとり旅)。
3日目の今回は早起きをしてアンコール・ワットの日の出を観賞し、その後アンコール遺跡の大回りルート(ビッグルート)を周ります。
アンコール・トムやタ・プロームに比べると名前は知られていませんが、実は面白い見どころがたくさんある大回りルート、こちらも必見です!
【カンボジア】アンコール遺跡大回りルート①:アンコール・ワットの日の出
早朝に起床!
カンボジア3日目、今日は昨日アンコール遺跡で出会ったスタッフの人にアンコール・ワットの日の出と大回りルート(ビッグルート)を案内してもらう予定です。
アンコール・ワットの日の出を観るため、朝4時45分にホステル前に待ち合わせ。そのため、4時15分ぐらいに頑張って起床!ちゃんと時間通りに来てくれるか不安でしたが、ちゃんと待っていてくれました。
それにしても早朝のシェムリアップはまだ真っ暗。
今回はトゥクトゥクでアンコール・ワットまで連れて行ってくれるので楽ちんですが、もし自力で行かれる方はほとんど真っ暗なので十分お気をつけて!
アンコール・ワットの手前に着くと、すでに多くの観光客がガイドに連れられて中に入っていきます。
写真のようにかなり暗いので、懐中電灯は必須です!一人で行かれる方は忘れずに持っていきましょう。スマホの懐中電灯では光が弱すぎると思います。
早朝の時間でも入口ではしっかりチケットのチェックがあるので、チケットも忘れずに!
ちなみに、訪れたのは9月17日。太陽が地平線から昇り始めて陽が完全に地上を照らしたのは6時過ぎでした。
アンコール・ワットと日の出
アンコール・ワットの池の前にスタンバイしたのは朝の5時20分過ぎ。すでにこの時間でも池の周りにはたくさんの人がいて、最前列はどんどん人で埋まっていきます。5時半過ぎには完全に最前列が埋まっていたと思います。
太陽が昇るまで1時間弱立ちっぱなしで待っていましたが、その間も刻々と周りは明るくなり始めます。その間もアンコール・ワットの表情は変わり続けていたので、それほど退屈はしませんでした。
たまにはこうやって、太陽が昇るのをじっくり感じながら過ごすのも良いですね。日本の日常では日々に追われてそんなことをする余裕もなかったです。
ようやく太陽の気配がしてきました!それとともに徐々周りもに淡く白い景色に。太陽の陽が差し込んでくるまでもう少し!
待ちに待ったアンコール・ワットの日の出!
アンコール・ワットは西側を向いているので、太陽は後ろから昇ります。見る側からすると逆光になってしまうので、アンコール・ワットはシルエットみたいに真っ黒。でもその独特な形と、鏡のように池に映し出された姿は圧巻の一言!
もう少し日が昇ると、はっきりとアンコール・ワットの姿が見えてきます。
日の出を観るために集まった観光客はこんなにたくさん!いかにアンコール・ワットが世界遺産の中でも人気が高いか、よく分かります。
【カンボジア】アンコール遺跡大回りルート②:アンコール・ワット
Angkor Wat(アンコール・ワット)
日の出を思う存分味わった後は、そのままアンコール・ワットを観光します!朝の早い時間なので、人もそれほど多くなく、日の出と一緒に周るのがおススメです。
アンコール・ワットの中に一歩踏み込むと、そこはまるで別世界。外とは全く異なる雰囲気と空気が流れています。
まず最初に目に入ってくるのが、こちらの壁一面に描かれた壁画です。
アンコール・ワットの第一回廊にはまさに絵巻物のように物語の展開が表現されています。それぞれの物語については別の記事でご紹介しますが、「マハーバーラタ」、「乳海攪拌」、「ラーマーヤナ」、「天国と地獄」というテーマが描かれています。
さらに上へと進みます。アンコール・ワットの塔はバイヨン寺院に比べると規模も大きいです。
ちょうど太陽の陽が差し込んでくる時間帯で、アンコール・ワットがさらに神々しく輝いています。
日の出を観た時にはそれほど実感しませんでしたが、上まで登ってみるとその大きさにちょっとびっくりしました。
内部の天井や柱を見てみると、少し赤みがかった部分が見えています。創建当時は極彩色に豪華絢爛に彩られていたのでしょうか。
見どころ
・SuryavarmanⅡ(スリヤバルマン2世)により12世紀初旬に創建
・第1回廊に描かれた壁画
・クメール的な神の世界(宇宙観)を具現化した寺院。5基の塔堂は世界の中心にそびえたつ須弥山(メール山)を表したもの
【カンボジア】アンコール遺跡大回りルート③:Preah Khan(プリア・カン)
さて、早朝のアンコール・ワット観光も終わり、そのまま大回りルート(ビッグルート)を周ります。
今日はトゥクトゥクで周るので昨日の自転車での自力旅に比べるとだいぶ楽ちん!
まず訪れたのは、こちらのPreah Khan(プリア・カン)。アンコール・トムの門と同じく、門の外側には乳海攪拌を表した石像が並べられていますが、残念ながら頭部はほとんどが失われています。
これはアンコール時代の仏教とヒンドゥー教の争いか、はたまたその後のアユタヤ朝の侵攻時に損壊を受けたかのいずれかによるものと思われます。
タ・プロームが、ジャヤバルマン7世の母親のために造られたものだと前回ご紹介しましたが、こちらのプリア・カンはジャヤバルマン7世の父親のために創建されたものと言われており、そのスケールは単なる寺院という位置づけを越えたものだったそうです。
遺跡の中にはストゥーパ(仏塔)が残されていることからも、この時代は仏教の帰依を受けた影響が大きかったのでしょう。
扉の上や各塔の上層部には比較的きれいに石の彫刻が残されていますので、見ごたえもバツグン。
こちらの13体の踊り子の彫刻など、他の遺跡と同じように踊り子の間が設けられていたため、踊り子の彫刻や石像が数多く残されています。
このプレア・カンはそのまま反対側に突き抜けることができるので、トゥクトゥクで周るときは反対側に来てもらうようお願いしておくとその後の大回りルートをスムーズに観て周ることができます。
見どころ
・JayavarmanⅦ(ジャヤバルマン7世)により、12世紀後半に創建
・ジャヤバルマン7世の父のために建てられた
・仏教の影響を受けた時代の遺跡
【カンボジア】アンコール遺跡大回りルート④:Neak Pean(ネック・ペアン)
Neak Pean(ネック・ペアン)
続いて訪れたのが、こちらのNeak Pean(ネック・ペアン)。こちらは池の上に造られた寺院ということで、とてもユニークです。池の上に渡された橋は、大人がすれ違うぐらいの幅しかないため、人が多いと歩いたりすれ違うのがちょっと大変かもしれません。
橋は水面すれすれに造られているので、まるで池の上を歩いているかのような臨場感がありますし、橋の上から眺める両側の景色も素晴らしいです。
ぜひとも晴天の日に訪れたい場所ですね。
橋を渡った奥にあるのが、こちらの寺院です。池の上に造られており、直接間近に行くことはできません。
こちらの寺院は仏教寺院になりますが、特徴的なのは中央に建てられた寺院の横に造られた石像です。何やら動物のようですが、こちら「馬」の石像になります。
仏教で出てくる動物と言えば、ライオン・馬・牛・そして象です。この馬の石像は仏教に関連して造られたものなのでしょうか。
ちなみに、乾季でもう少し水位が低いと、馬の下まではっきりと石像が見えるのですが、今回は馬の頭がやっと水面から顔を出しているぐらい水が溜まっていました。
見どころ
・JayavarmanⅦ(ジャヤバルマン7世)による12世紀後半の創建
・池の上に造られためずらしい仏教寺院
・寺院そばに造られた馬の石像
【カンボジア】アンコール遺跡大回りルート⑤:Ta Som(タ・ソム)
続いて訪れたのが、こちらのTa Som(タ・ソム)。こぢんまりとした遺跡ですが、見どころはこちらもそれなりに多いです。
その1つが、壁に造られた石像たち。よく観てみると、表情もどこかやんわりと笑みを浮かべたように見えますし、右手で何かを持っているのでしょうか。何かの仕草が描かれています。
このように、石像1つをとってみても、遺跡ごとに微妙な違いがあるのが面白いですね。
石塔の上にも見事な彫刻が刻まれています。とても細かく、また保存状態も良好です。
見どころ
・JayavarmanⅦ(ジャヤバルマン7世)により12世紀後半~13世紀にかけて創建
・仕草や表情が豊かな女神像
【カンボジア】アンコール遺跡大回りルート⑥:Pre Rup(プレ・ループ)
最後にやってきたのが、こちらのPre Rup(プレ・ループ)。
その外観からも、今日これまで観てきたものとは明らかに違うことがよく分かります。また、壮大な雰囲気も伝わってきますね。
写真で見るとなかなか伝わりにくいですが、頂上まで登るのはかなりハード!大きな石段と、急な斜面を登って行かなければいけません。
頂上に到着すると、壮大な景色と心地よい風に包まれてとても気持ちが良いです。あまり日陰になる部分が少ないですが、塔の影に隠れて汗びっしょりになったシャツを仰いでいる日本人のおじさんに出会いました。
やはり若者以外にはかなりハードなのか、おじさんも
「いやぁ、毎日アンコール遺跡を周る体力はとても無いよ!1日周ったら、1日ゆっくりして休まないと無理だね。ガハハッ!」
と気さくに雑談をしてしばし休憩。
それにしても、まるでピラミッドのように大きくそびえたつ塔には圧倒されます。頂上にもこのような立派な石塔を造ったその技術には驚かされるばかりです。
こちらのプレ・ループはラテライト、砂岩とレンガで造られているので、日の出や夕陽などでオレンジ色に輝く姿もまた美しいと思います。
見どころ
・ラージェンドラバルマンにより、10世紀中ごろに創建
・砂岩、ラテライトとレンガの組み合わせで造られた壮大な外観
【カンボジア】アンコール遺跡大回りルートを終えて
とにかく広大なアンコール遺跡
以上でビッグ・ルートの遺跡巡りは終了!
それにしても、トゥクトゥクで周っていても遺跡の圧倒的な広さはよく分かります。これは確かに2~3日ですべてを観て周るのは無理でしょう。
本当にアンコール遺跡を極めたいなら、少なくとも1週間は滞在したいところ。
今回周り切れなかった場所もあったし、また戻ってきます!
遺跡だけでなく、この場所に住んでいる人たちのコミュニティもあるので、こういった景色とか今ここで暮らしている人たちが利用している施設なんかも合わせて観て周れたら面白そうです。
シェムリアップ市内
地元の学生で賑わうシェムリアップの定食屋
朝4時半から動いていたので、お腹はすでにペコペコ。。トゥクトゥクのお兄さんが行きつけの安い定食屋さんに連れて行ってくれました!
メニューはたくさんありますが、お兄さん曰く、ごはん+1品を頼んで、ごはんと一緒に食べるのがカンボジアの人達の食べかたなんだとか。
ご飯は普通の白米と、炒めたチャーハンから選ぶことができます。今回はチャーハンを選択!
そしてお兄さんが注文したスープと一緒にご飯を食します。スープはちょっと薬味というか、緑の野菜の味が強かったけど、うまい!!
もう1品、ショウガ炒め的な料理も注文してみました!やっぱりご飯にあいますね!
これだけ食べて2人で6ドルくらいだったと思います。このボリュームで1人3ドルは安い!!
アンコール国立博物館
午後にはアンコール国立博物館を訪れました。
入場料は12ドルとやや高いですが、アンコール遺跡の歴史や、ヒンドゥー教の基礎知識、アンコール・ワットやアンコール・トムについての展示ブースもあります。
また、いくつかビデオガイドもあり日本語のビデオもあるので、内容も分かりやすかったです。
出口にはお決まりのお土産ショップが併設されていますが、アンコール遺跡に関する書籍以外にも、お土産用の雑貨やせっけんなど結構いろんな物が置いてありました。
今回はアンコール遺跡を周った後に訪れましたが、遺跡を巡る前に訪れたほうが遺跡をもっと楽しむことができたかも。
そのほかシェムリアップの見どころはまた別の記事でご紹介します。
明日は、タイとの国境付近にあるもう1つの世界遺産、プリヤ・ヴィヘアを訪れます!
カンボジアの一人旅(ひとり旅)徹底ガイド
カンボジアの一人旅に役立つこちらの記事もご覧ください!
【海外一人旅(ひとり旅)徹底ガイド】カンボジア編①(シェムリアップへの行き方)
【海外一人旅(ひとり旅)徹底ガイド】カンボジア編②(アンコール遺跡観光の基本情報)
【海外一人旅(ひとり旅)徹底ガイド】カンボジア編③(アンコール遺跡小回りルート)
【海外一人旅(ひとり旅)徹底ガイド】カンボジア編④(アンコール・トムの観光ルート)
【海外一人旅(ひとり旅)徹底ガイド】カンボジア編⑥(コーケー遺跡とプリア・ヴィヘア)
【海外一人旅(ひとり旅)徹底ガイド】カンボジア編⑦(シェムリアップ観光)