前回は、アヌラーダプラへの行き方と日帰りで周る方法についてご紹介したところで終わってしまいました。
今回は、自転車で半日をかけて周ったアヌラーダプラをご紹介します!
ムーンストーンなど、簡単にそれぞれの見どころについてもご紹介しますので、これから行かれる方はぜひご参考に!
アヌラーダプラのマップ
前回の記事でご紹介した、ざっくりとしたアヌラーダプラのマップ。
今回はこのマップに表示した番号順に観光をしました。
番号と合わせて、見どころも簡単にご紹介していきます!
アヌラーダプラ
①チケット売場兼Museum
まずは、Museum内にあるチケット売場でチケットを購入。
25ドルとお高い。。
チケットの左側には、切取り線が入った3枚のチケットが付いています。
これは敷地内にあるいくつかのチェックポイントで、係員に見せて切ってもらうためのものですので、無くさないように注意しましょう。
②Jethawanarama Maha Dagaba
Museumの左手奥から敷地内に入ることができます。
アヌダーラプラはかなり広く、敷地内を普通にいくつも公道が走っていますが、Museumからすぐ目の前の公道に出ず、建物左側からぐるっと回って奥に入ってください。
すると、まず目の前に飛び込んでくるのがこの大きなストゥーパ(尖塔)。
多くの人が、入って時計回りに回っているので、それに倣って一周回ってみました。
円形になっているうちの1か所は、中に入れるようになっていて、仏像が納められています。
ストゥーパを回ると、このような台座がちょうど十字の方向に4か所設けられているようです。
また、頂上に上るための階段でしょうか。曲面を上まで、点字ブロックのようなものが取り付けられています。
見どころ
・3世紀後半に造られたストゥーパで、この時期に人工的に造られたレンガ造りの建築物としては世界でピラミッドに次いで、3番目の大きさを誇る。
・直径は約111メートル、高さは約66メートルほどあるが、創建当時の高さは120メートル以上もあったと伝えられている。
・これだけの大きさからかかる重さに耐えられるよう、建物の基盤は地下に造られている。
なお、このストゥーパの周りには建造物の跡が散在していて、仏像を納めていたimage houseや、王宮跡など、たくさんの遺跡が残されています。
1つ1つをじっくり観て回ると、いくら時間があっても足りません。。
お旅のヒント⑮:仏教施設でのマナー
スリランカにあるたくさんの宗教施設。
仏教が一番目立ちますが、これらの宗教施設は信仰者にとっては神聖な場所であり、そこでのマナーには気を付けましょう。
なるべく肌の露出の少ない服装で
神聖な場所は参拝するためにあります。
そのため、短パンや袖の無い服は避けましょう。
指示がある場所では靴、帽子を脱ぐ
ストゥーパは、基本的に土足厳禁です。
帽子も取り、裸足で回りましょう。
仏像を背に向けて撮影の禁止
仏像を背にしての撮影は禁止されています。
最近では自撮り棒を使って、撮影対象を背にして一緒に撮る人も増えていますが、これを仏像の前でしてはいけません。
警備員がいる場合、注意されますので気を付けてください。
また、多くの場所で仏像を真正面から撮影することも禁止されています。
③Nakha Vehera
Jethawanarama Maha Dagabaの奥、観光バスなどが多く停車している広場をそのまま道沿いに北に進んでいくと、道の途中に脇道に入る場所があります。
その脇道に入り、ちょっと進んだ場所に残されているのがこちらのストゥーパ。
(道の途中で、繋がれた牛のすぐそばを通ったりしました。。)
見どころ
・アヌラーダプラ後期、7世紀から10世紀の間に建てられたストゥーパになる。
・現在残されているのはこの建築物のみだが、仏像を納めた部屋などもあったと考えられている。
④Kuttam Pokuna (Twin Ponds)
Nakha Veheraから、公道にもどり、さらに道を進みます。
ざっくり地図ではそのまま北上した場所にTwin Pondsがあるように書いてありますが、道を北上し、道は左に大きく曲がり、距離も地図で書いているよりも遠く感じました。。
今日は祝日ということもあり、池の周りには出店が軒を連ねていて、多くの家族連れで賑わっていました。
このTwin Pondsは僧侶たちの沐浴の場として使われていたそうです。
この時期は雨も少ないので、水もあまり溜まっていませんでした。
見どころ
・南北に2つの長方形の池が並んでいるので、Twin Pondsと呼ばれており、幅は同じだが、奥行きの長さは異なる。北側の池のほうが小さく、古い。造られたのは8世紀から9世紀頃。
・石のみで作られ、長方形の形のほか、池に降りる階段には、美しいつぼ型の装飾が取り付けられている。
・2つの池は繋がっており、これにより水圧をうまくコントロールしている。また、近くの貯水池から水を引き、水を排出する配管も備わっている。
・北側の池には、コブラの彫刻が彫られているが、コブラは水の守護神と考えられていたのだそう。
⑤Samadhi Buddha Statue
Twin Pondsを後にし、道をさらに進んでいくと、交差点にぶつかります。
祝日ということもあり、交差点の周りにはたくさんの出店が。
まるでお祭り状態です。
ざっくり地図では、Twin Pondsからの道の左側にこのSamadhi Buddha Statueがあるかのように記載されていますが、交差点を右に曲がった気がします。。ほんと適当な地図に振り回されました。。
神社のお祭りのように、所狭しと並んだ出店をくぐり抜けた先にあったのが、この仏像です。
見どころ
・3世紀ごろに造られたと考えられているが、その柔和な瞑想の姿を見事に彫刻で表している。
・仏像を、真正面、左側、右側から見た時に、その表情がそれぞれで違って見え、真正面からは瞑想に浸っている姿が見えるが、左右では悲しみの表情や、冷静沈着な表情を観ることができる。
この仏像の周りにも、細かい遺跡が散在していますが、祝日だからでしょうか、大量のごみが捨てられて悪臭を放っていました。
そして、そこから食べ物をあさるサルの姿も。
せっかくの世界遺産、きれいに保っておきたいですね。
フレンドリーに絡んでくるスリランカ人
祝日で、アヌダーラプラにはたくさんの観光客が。
自転車で周っていて、何度スリランカ人に声をかけられたか、数えるときりがありません。
「Where are you going?」
「How are you?」
「Where are you from?」
と、興味深々で英語で話してくる子どもたちの笑顔がとてもかわいい!
英語を習いたてで、話してみたいのでしょうか。質問に英語で答えても、スマイルのまま(笑)
若者たちも近づいてきて、
「Can we selfy?」
と言ってきます。
セルフィーとは、自撮りのこと。つまり、「一緒に写真を撮らないか?」ってわけです。
ちょっとしたこのようなふれあいがとても楽しくて、スリランカをとっても好きになりました!
⑥Abhayagiriya
Samadhi Buddha Statusから公園の中を突き抜けると、石畳の整備された道が公園の中を横切っています。
これに沿って奥に行くと、こちらのストゥーパが見えてきます。
最初の②のストゥーパと見た目も作りもそっくりですね。
見どころ
・紀元前1世紀ごろに造られた、スリランカでは2番目に古いストゥーパ。
・Jethawanarama Maha Dagabaに次いで、世界で4番目に大きなレンガ造りの人工建築物と言われている。
・このストゥーパは、法輪が描かれた仏陀足図の上に建てられたと言い伝えられており、実際に仏陀足が彫られた石がこの地の発掘調査で発見された。この仏陀足が粘土に残された本物の足裏の形と酷似していることから、仏陀が実際にこの場所を訪れたのではないか、と考えられている。
⑦Moonstone
Abhayagiriyaの前の道をさらに北西に進んでいくと、保存状態が格別に良いこちらのMoon Stoneがあります。
あまりにきれいに残っているため、周りを柵で囲み、中に入ることはできません。
それにしても、間近で観ると、その半円の形、何層にも分けられて描かれた彫刻が本当に美しいです。
アヌラーダプラを訪れた際には、菩提樹とともに是非とも観ておきたいスポットですね。
ムーンストーンの絵は何を表している?
ムーンストーンはよく見ると、外側から中心に向かって6層に分かれています。
これは仏教の宗教観を表していて、外側(弧の部分)から順に内側に向かって、仏教の教えを段階的に習得していく様を表現しています。
一番外側には炎が描かれています。
これは、人間の欲望が次から次へと湧きあがり、それに囚われる人間の様そのものです。
次に内側に描かれているのは、象、牛、ライオン、馬の4つの動物。
これは、人間の誕生→衰え→病→死、という逃れることのできない4つの悲しみの周期を表したものです。
そして、その次に描かれているのが、草模様と何かの生き物が絡まりあっている模様。
先ほどの炎のように、現世で欲望に囚われ、生き続けている人間を表しています。
これよりすぐ内側に描かれているのは、白鳥のような鳥。
しかもよく見ると、写真の右側から左側に向かって、羽を広げて飛び立とうとしています。
これは、欲望に取りつかれた状態から魂の解放を求めて、飛び立つ様を表したもので、まさに仏陀がその昔、真実を探すために出家をしたことに重なります。
その内側にもう一度、先ほどよりは細い草模様と生き物の模様が。
これは、先ほどよりは欲望に取りつかれなくなり、解放されつつある様子を太さで表しているんです。
そして、最後に中心に花開いたハスが描かれます。最後に、真実の境地に辿りつき、欲望から解放されたということですね。
続きは、また次回!
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